サウナ、岩盤浴…。いちばん気持ちよく身体を温める方法って何だろう?

「こんな寒い日はサウナにでも入ってゆっくりしたいな……」

12月にもなると、こんな声があちこちで聞こえてきそうです……。この時期、朝晩がめっきり寒くなって、いかに身体を冷やさないで過ごすかが大きなポイントになってきますね。

エアコンをフル稼働させるのも悪くないですが、健康維持には少々無理があります。できれば健康的に身体を温められる温浴施設を利用するのがいいでしょう。

ドライサウナ、足浴、岩盤浴など、健康的に身体を温める温浴方法とその効果などについて見ていきます!

目次

身体を温めることの意義

体温は健康のバロメーター

「今日は35度6分だった。ちょっと一安心だね…」

最近こんな奇妙な会話がよく交わされます。ただでさえコロナ禍で体温が高いと、どうこうと取り沙汰される昨今……。

熱が出てないのは行動制限の不安が解消されるという意味あいではいいかもしれないです。でも、もちろん熱が低いということで安心していいわけがありません。

日本人の平熱は低下していると言われています。体温が低いと、血行が悪くなり、代謝や免疫力も下がってしまいますよね……。

そのためにも身体を温める習慣を取り入れて、冷え性・むくみ・肩こり・腰痛などの改善をさせる努力も必要でしょう。

新陳代謝を促し、血流を良くする

人間が生命を維持するために、体内に必要なものを取り入れたり、不要なものを体外に排出する作用を新陳代謝と呼んでいます。

新陳代謝が活発になると、細胞が新しく生成されるようになるので、健康な身体を維持できるようになるのです。

この新陳代謝を活発にする最良の方法のひとつが身体を温めることですね。

水分をとりながら身体を温めて、汗とともに老廃物や毒素を排出する考え方です。当然、代謝が上がると血流も良くなり、身体機能がアップすることでしょう。

免疫力を高める

免疫力とは病原菌や病気の原因となるものから身体を守る抵抗力、防御システムのようなものです。

ウイルスや細菌などの異物が体内に侵入すると、免疫システムが働き、侵入してきた異物から守ってくれます。 さらに、体内で発生するがん細胞もすばやくキャッチして消滅させます。

だからこそ、免疫力の低下は人間が本来あるべき自然治癒力を弱め、体内で病気を増殖させる要因となるので要注意です。

免疫力は、仮に体温が36.5℃から35.5℃のように1℃下がると20〜30%まで低下 し、逆に1℃上がると最大で5~6倍までアップするともいわれています。

身体を温めて体温を上げることの大切さがよくわかりますね。 

臓器の保護、機能を高める

身体の中で常に一定の温かさが確保されなければならないのが臓器です。

腕や足は多少冷えても活動は充分に可能でしょう。それに対して内蔵や循環器系をはじめとする臓器は体の機能を絶えず維持し、コントロールするパーツのようなものですから、ちょっとした体調の変化でも敏感に反応してしまいます。

身体の中枢ともいえる臓器の健康を守るのは、体内をしっかり温めることから始まります。それが体調をコントロールする基本だし、日々の生活を安定させることでもあるのです。

温めを満足できるポイント

温浴施設にはドライサウナ、岩盤浴をはじめとして、さまざまな種類がありますね。

それぞれに特徴があり、温めかたの性格や効果もずいぶん異なります。ここでは温浴メニューを満喫できるポイントをあげました。

爽快感

身体が軽くなる感覚が味わえるのは、温浴施設の最大のメリットかもしれません。

ドライサウナでよく使われる「整う」という感覚は、①サウナに入る、②水風呂を浴びる、③外気浴をする、を1セットとして3セットほど繰り返した場合に感じる「身体の状態が整って、最高に気持ちいい状態」を表しています。

浸透力

身体の深部までどれくらい温められるかは、温浴を利用するときの醍醐味であり、とても大事なポイントです。

身体の表面だけでなく深部まで熱が到達すると、細胞組織を活性化しながら身体の免疫機能を高められます。

深部まで温まると心身ともにリラックスでき、心地良い疲れを実感するとともに、睡眠の質も高まることでしょう。

新陳代謝

身体を温めると新陳代謝が良くなり、身体の深部から汗とともに老廃物や毒素が排出されやすくなります。

そして健康的な汗をかきやすくなり、体質改善される基本となります。

優しさ

温浴施設、セルフケアにかかわらず、大切なポイントのひとつは身体に優しいことでしょう。

身体に優しいとリラックス効果も高く、身体の負担も大幅に軽減できます。

手軽さ

手軽に利用可能なことも大切です。

なぜなら、どんなに効果が高くても料金が高かったり、面倒だったり、身体に負担がかかったりすると、次第に温めることから遠ざかるようになるかもしれません。

手軽に利用できるのは健康への大きな近道ですね。

温浴メニューの特徴と効果

ここでは温浴メニュー別の効果とそれぞれの特徴を紹介します。

私感で申し訳ありませんが、それぞれに温め効果の点数をつけさせていただきました。もちろんこれは違う!という異論も出てくることでしょう。ただ、ここでは個人の意見として考えていただき御了承くださいませ…。

点数の目安は、温浴が満喫できるポイントを考慮しています。

身体が軽くなる実感の度合いを爽快感として10点満点、身体全体が芯から温まる感覚を10点満点、新陳代謝や血流が良くなる感覚を10点満点、身体に優しい感覚と手軽さ、使いやすさを10点満点として、5部門の評価をしています。

ドライサウナ

Interior of small home Finnish wooden sauna

【メリット】

ドライサウナの最大の魅力は何といっても爽快感でしょう! 高温(85〜95°)で身体を温めることで身体の中の毒素や老廃物を徹底的に汗で排出します。

週に1回など、定期的に利用すると血液循環や循環器系の改善にも効果を発揮するようですね。心臓病や認知症、脳梗塞などの未然の予防にも大きな力となるかもしれません。

また血流を良くするため、自律神経を整える効果が高いのも特徴です。サウナに浸かった後に水風呂に浸かると、一気に血流が促されて身体がスッキリする感覚が味わえるでしょう。

【デメリット】

温度が高いため、身体に疾患のある方や高血圧、心臓病を抱えている方は入ることができません。また身体に比較的負担がかかりやすいため、体調が良くないときは入浴を控えるのが賢明です。

岩盤浴

【メリット】

岩盤浴は身体の芯から温められる最良の温熱療法のひとつです。

温めた岩盤に身体を横にすることで、石から放射される遠赤外線成分の働きで無理なく温めることができます。

身体の深部からじっくりと温めるため、大量に発汗して新陳代謝を活発にするでしょう。むくみの解消や自律神経の整え、肌対策としても一定の効果が見込まれます。

またリラックス効果が高いのも魅力ですね。

【デメリット】

残念なのは提供する施設が少ないことです。また比較的費用が高いため、継続するのが大変かもしれませんね。

中には衛生面でちょっと…という所もあります。施設の選択は慎重にしましょう!

ミストサウナ

【メリット】

ミストサウナはスチームサウナに比べると温度が低く設定(45〜55°)されていて、身体に優しく、じんわり温まるのがポイントです。

またミスト(蒸気)を室内にくゆらせますから、設定温度以上に温かく感じるでしょう。体内の汗や毒素を無理なく排出でき、新陳代謝をスムーズに促します。

ミストサウナは小さい霧状の粒になっています。ミストが身体に降りそそぐことで水分が肌の奥にまで染みこような感覚で、しっとりとした美肌になるでしょう。

【デメリット】

自宅の浴室に取りつける場合はメンテナンスが大変です。湿気を多分に含んでいるため、カビの発生を抑えるようにしなければなりません。

炭酸風呂

【メリット】

最近は一般の銭湯でもお目にかかれる定番メニューのひとつです。炭酸ガスがお湯の成分として溶け込んでいるお風呂のことを言います。

銭湯のお湯の温度に比べて低め(38〜40℃)に設定されています。低めの設定温度のため身体への負担が少なく、じっくり温まりながら入浴ができるのが最大のメリットでしょう。

また血管を拡張する効果もあるとされるため、血流が改善し、酸素や栄養分が身体の隅々まで運ばれるため心臓や循環系の負担も軽減すると言われます。

このため心臓病・高血圧・糖尿病・心筋梗塞などの予防・改善への効果が期待されています。

肌の引き締め効果があるのもうれしいポイントですね。

【デメリット】

自宅で炭酸風呂仕様にする場合は要注意です。

炭酸ガスはいわゆる二酸化炭素ですよね。狭い浴室で発生させると酸素欠乏症になる恐れもあります。 換気を充分に行いながら入るようにしましょう。

足浴

【メリット】

足浴は足先を温めることで効果的に新陳代謝を促し、循環機能を高め、血流を良くします。リラックス効果も高く、就寝前に行うとスムーズな眠りに入っていけるでしょう。

入浴のように全身を浴槽に入れないので準備も比較的楽ですし、身体への負担が少ないのも大きなメリットです。高齢の方でも問題なく利用できるに違いありません。

【デメリット】

唯一考えられるのは、お湯の温度が熱すぎないように気をつけるだけでしょう。

エステメニューの特徴と効果

最近はエステメニューも痩身効果だけでなく、温熱効果が広く確認されています。特にインディバとハイパーナイフはその代表格といえるでしょう。

インディバ

【メリット】

身体全体を温める高周波の美容機器として一定数の利用者がいます。

電磁波のエネルギーで細胞組織にジュール熱(摩擦熱)を発生させ、皮下5センチとも言われる体の深部から血流やリンパの流れを改善し、代謝を大幅に促進する機器です。

身体全体をくまなく温めるのに適しているといえるでしょう。

禁忌事項もなく、インプラントをされている方や人工軟骨の方にも使用が可能なのはうれしいポイントですね。

【デメリット】

施術をするセラピストさんのスキルや機器に対する修得度合いによって、効果や満足度にも大きな差が出やすいでしょう。

美容機器を使ったエステメニューのため、費用は決してお安くありません。お財布と相談ということになってしまうでしょう……。

ハイパーナイフ

【メリット】

エステの痩身メニューとして現在大変な人気があります。

ハイパーナイフという名称から身体に大きな負担を強いるメニューと思われがちですが、まったくそんなことはありません。

とにかく即効性があります。

足や背中に高周波のラジオ波を当てると、心地よい温かさとともに、あっと言う間にむくみや張りがとれて楽になる感覚が味わえます。

ピンポイントで気になる箇所に当てて施術を行っていきますが、ハンドトリートメントとの相乗効果でかなり身体が楽になる実感がありますね。

【デメリット】

インディバ同様に施術者の力量や相性に左右されるケースが多いかもしれませんね。

ただし効果を実感できれば、施術代は高くても続けてみたいと思う人が多いのも確かです(インディバも同様)。

継続が何より大切

温浴メニューはさまざまな種類があり、ご自分にあったメニューを選ぶのが一番ベストな方法でしょう。

ただし基礎体力や免疫力を高め、体質改善までしようとお考えならば、まずは継続する努力をしてみましょう。

残念ながら継続しなければ体調が良くなってきたという実感を持つまでには至らない可能性が高いです……。

そのためには一度いろいろと試されるのもいいでしょうし、試す中で本当にご自分にあうメニューを絞っていくのもいいかもしれませんね。

まとめ

身体の温めは健康の基本で、特に温浴施設はそれにふさわしいメニューが揃っています。

爽快感が強いもの、身体に優しいもの、手軽なものなど、ご自分がどこにポイントを置くかによって得られる満足度や効果・効能も変わるといってもいいでしょう。

健康増進のために利用するのであれば、できるだけ定期的に利用して、習慣にすることがオススメです。

その場合、自分の身体の状態、生活圏にあう温浴メニューを利用するなど、よく考えて利用することも大切かもしれませんね。

ここでは駆け足で温浴メニューの特徴を見てきましたが、改めてそれぞれのメニューについて個別にとりあげていきたいと思います。

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