香りでこんなに変わる!アロマが心身にもたらす絶大な効果とは?

「香り」は私たちの生活に欠かせない大切な要素です。

それでは人間にとって「香り」はどれくらい大切で、影響を与えるものなのでしょうか?

「香りって目に見えないし、効果があるのかどうかわからない」という方や「体内に取り込むものではないので効果なんてないんじゃない?」という方も多いのではないでしょうか。

でも香りは私たちが思う以上に生活に密接に関係していて、驚くほどの効果をもたらしています。心と身体に与える影響も大きく、今や香りは私たちの生活のメインステージに駆け上ったといってもいいでしょう。

ここではそもそも香りとは何かということと、香りの代表格のエッセンシャルオイル(精油)やアロマテラピーの効果や魅力について考えていきます。

目次

香りの効果

香りと匂い(臭い)

よく似ている言葉に匂い(臭い)があります。二つの言葉に明確な違いはありません。

ただし使われる意味あいがちょっと違います。心身に好ましい効果をもたらすものを一般的に「香り」と呼びますよね。

また匂いにはいわゆる悪臭もあって、嗅ぐと不快に感じたり、生理的に拒絶反応を起こす場合もあります。

心身に馴染みやすい

人間にはいわゆる五感という感覚機能があるのは皆さんよくご存知と思います。

五感は、大きく分けて視覚(見る)、聴覚(聴く)、味覚(味わう)、嗅覚(嗅ぐ)、触覚(皮膚で感じる)の5つを指しますよね!

人間の五感

これらは生活する上で絶対に欠かせないものですが、五感が満たされ、心に刻まれることで満足感や幸福感を味わえるのです。

味覚、視覚、聴覚は、身体で体感できますが、香りは目に見えないし、どれだけ優れた効果があるのかが意外にわかりづらいものです。

しかし、嗅覚は他の感覚に比べて身体にも心にも馴染みやすく、無理なく心身に作用する感覚といえるでしょう。

自分の体調や気分に合う香りを生活に少しずつ取り入れると、それが感覚機能に蓄積され、身体全体に少しずついい変化が現れはじめるのです。

料理の味を決定づけるポイント

飲食においても香りは重要な要素といえるでしょう。

人は食物を味わいながら、同時に香りも感じとっているのです。

もしこの時、香りを感じなかったらどうでしょうか?きっとその料理のおいしさは半減するし、味気なくなるに違いありません。

人は香りの良い食材や、スパイスはもちろん、香りが良くなる調理法も取り入れることで、香りの面からも食生活を充実させるために工夫してきたのです。

理性を超えた感覚

一般的に視覚や聴覚、つまり見たり聴いたりすることは日常生活でフル活用してますよね。

それに比べると嗅覚や触覚は繊細で未知の領域が多く、いまだ充分に解明されていない領域が多くあるものと思われます。

特に嗅覚は「香り」よりも「匂い・臭い」という側面ばかりが強調されてきたため、臭いつきか無臭か、好きか嫌いかという価値判断だけで片づけられてしまうことが多かったようです。

「香り」は理性を超えた優れた感覚です。

喜怒哀楽の感情や欲求などを仕切るといわれる扁桃体と、記憶を仕切る海馬は、 脳の大脳辺縁系という部分にあります。

嗅覚器官(鼻)から大脳辺縁系までの距離は至近距離にあるため、ダイレクトに嗅覚からの情報が大脳辺縁系へ伝達されます。

多くのセンサーや高度なシステムを経由して大脳辺縁系に到達する視覚や聴覚などの信号よりも、においの信号はもっと直感的、スピーディーに伝わりやすいのです。

Miki
香りは見たり、聞いたりするより脳がキャッチしやすいんだね
Ken
確かに!見たくないものはシャットアウトできるけど、匂いは良くも悪くもダイレクトだからね…

つまり、目で見たり、音を聴くよりも、においを嗅ぐほうがより速く感情や意識に作用することになりますね

心に刻まれた記憶が蘇る

3月頃になると一般家庭の庭先にジンチョウゲの花が咲き始め、ほんのり香りが漂いはじめます。

私はこの香りが大好きで、今でも香りが漂うと立ち止まってその瞬間に身を置こうとします。

これはジンチョウゲに限ったことではありません。香りは感情や想いと密接に関係していて、脳の記憶を呼び覚ますシステムが潜んでいるのです。

おそらく皆さんがお好きな植物や花の香りも、心の奥底に記憶や情報として刻まれているかもしれませんね…。

そしてその香りに出くわすと、記憶のセンサーが反応するように、その頃の映像や思い出が拡がっていくのです。

アロマテラピーの魅力

皆さんは最近アロマテラピーという言葉を耳にする機会がめっきり増えたのではないでしょうか…。

「癒やしやリラックス効果があるというのは聞いてるけど……。どうやら感情の起伏を整えたり、自律神経系の乱れを整えるのにもいいようだね」

そうなんです。アロマテラピーは人に優しい100%天然の芳香植物を使った自然療法。

心身に優しく働きかけ、同化する芳香療法の一つです。すでにフランスなどヨーロッパ諸国では20世紀初頭から研究が重ねられ、生活に溶け込んできています。

アロマテラピーは、植物から抽出した香り成分である「精油(エッセンシャルオイル)」を使って、美と健康に役立てていく自然療法です。(AEAJ公式サイトより)

その効能は、消毒・殺菌作用、鎮静作用、免疫系刺激作用など幅広く、科学的にもその効果が解明されています。

100パーセント天然成分

Bottle of essential oil with fresh herbal sage, rosemary, lemon thyme ,thyme ,green mint and peppermint setup with flat lay on white wooden table.

エッセンシャルオイル(精油)は、植物の花、葉、実、茎、根、樹皮などから抽出した「天然の香り成分」です。

1つのエッセンシャルオイルには数百にも及ぶ有機化合物が含まれます。

それらが化学反応を起こすと、さまざまな香りを放ち身体に作用するのです。

【精油の主な成分と働き】

成分名主な効能・作用
テルペン類消毒作用、鎮痛、抗炎症作用
アルコール類殺菌、加温作用
フェノール類殺菌作用
(刺激を含む)
アルデヒド類殺菌作用
(刺激を含む)
エステル類殺菌作用
(刺激を含む)

身体に優しく副作用が少ない

エッセンシャルオイルは植物の天然成分を抽出しているため、使い方さえ間違わなければ、身体に害を及ぼすことはほぼありません。

しかも心身に馴染みやすく、身体に優しいのも大きなメリットです。

病院から処方された薬がどうしても身体に合わない場合などは、気分にマッチするエッセンシャルオイルを採り入れてみるのもいいかもしれませんね。

体質に合うものを選べる

およそ200種類ほどの数があるといわれるエッセンシャルオイル。

人それぞれに個性や体質があるように、オイルもその人にピタリと合うものが必ずあるといいます。

その日の気分によって、「これだ!」と感じるお好みのオイルをセレクトしましょう! 

不思議とセレクトしたオイルは、そのときのあなたの健康や心の状態にふさわしい効果を持った種類である場合が多いのです。

むしろ心身が欲しているからこそ、無意識のうちに選んでいるのかもしれません……。

ブレンド(調合)できる

エッセンシャルオイルのメリットは調合するとさらに効果を発揮するところもあげなければならないでしょう。

化学成分にはブレンドすると互いの持ち味を殺したり、害になることもありますが、アロマテラピーにはそれがありません。

エッセンシャルオイルどうし、それぞれの長所を最大限引き立てあうのです。これもアロマテラピーの素晴らしいところかもしれませんね。

アロマテラピーの効果

アロマテラピーの効果は多方面に及びますが、ここでは主なものについて見ていきましょう!

癒やしの効果

香りが持つ最大の特徴といえば、何といっても癒やしの効果でしょう。

視覚や聴覚からはなかなか「癒やし」を実感することはできませんが、香り、特にアロマテラピーは無理なく身体になじみ、心身を包み込みます。

アロマが香る空間に身を置くと知らず知らずに気分が落ち着き、心が安らぐのはそのためですね。

病気の回復を助ける

香りの効果の一つに病気の回復を助ける作用があります。もちろんエッセンシャルオイルは薬ではないので、病気そのものを回復させることはできません。

しかし病気療養中であれば、患部の痛みをやわらげたり、気持ちを落ち着けたり、心身の辛さをやわらげることが可能です。

病気を患っているときに上手にアロマを活用すれば回復のための大きな力となるのは間違いないでしょう。

自然治癒を促進する

アロマテラピーの芳香成分は鼻だけでなく、皮膚からもスムーズに吸収されます。その分子は小さく細やかなため、身体の毛細血管にまで浸透します。

そして毛細血管から血液として、全身の筋肉や器官に運ばれます。

代謝を良くし、免疫機能を高める働きがあるため、病気や怪我のときに試すと自然治癒を促進させる効果が期待できます。

ストレスをやわらげる

日々の生活はストレスがつきものです。

それをいかに軽減するのかということに多くの人が頭を悩ませるのですが、その点アロマは無理なく心身に作用するため、ストレス軽減にうってつけです。

認知症の予防効果

cropped view of retired couple and caregiver playing with wooden toys

香りは「心に刻まれた記憶を蘇らせる効果がある」と前述しましたが、同じように眠っていた情報も引き出してくれます。

認知症はもの忘れが原因と思われがちです。しかしアルツハイマー病(認知症の一種)などは嗅覚の障害が先に現れやすいのです。

このことは嗅覚と記憶が密接につながっていることも証明しています。

現在ではアロマテラピーが認知症予防にも大きな効果を発揮するものとして積極的に利用されるようになってきました。

自律神経を整える

自律神経は心身のバランスをとる大切な中枢神経です。

自律神経の乱れは心身に過度のストレスがかかることによって引き起こされるといいます。

自律神経のしくみ

本来は交感神経と副交感神経がバランスをとって身体の機能を維持するのですが、それが保てなくなったときにさまざまな支障が出始めます。

アロマテラピーではおもに交感神経の優位な緊張状態や興奮状態を鎮め、リラックスした状態になるように作用します。

このような作用により、副交感神経を優位にして自律神経のバランスを整えていくのです。

美肌効果

エッセンシャルオイルは香りのリラックス効果だけでなく、アロマディフューザーなどを使って芳香浴をすると、肌の保湿効果や肌荒れを整える効果があります。

また、お風呂やマッサージに使用することで、エイジングケアや美肌効果にもなります。

広がる可能性

アロマテラピーの可能性は無限にあります。今後社会の多くの分野でその効力を発揮できるようになるでしょう。

コミュニケーションを円滑に

アロマが香る空間はギスギスした雰囲気になるのを自然に防いでくれます。

その空間に身を置いた人なら経験していると思いますが、心身に無理なく作用するので心がやすらぎますし、柔軟な発想が引き出されやすくなります。

従ってミーティングの場などでは肩の力を抜いてざっくばらんに話ができやすい環境をつくりだしますし、コミュニケーションが円滑に進むことも期待できるでしょう。

香りの提案

人間にはさまざまなタイプや性格の人がいます。それと同様に雰囲気や人柄など、その人なりの個性や持ち味がありますよね。

香りも同じです。

アロマテラピーは社会的なステータスや信頼を付与することもでき、その場にふさわしい「香りを纏う」ことで、あなたらしさを表現することが可能です。

またアロマインストラクター、アドバイザーとして公共施設や空間、お店の雰囲気づくりとして香りを演出することはとても有効で価値あることです。

今後はあなたの想いや優しさを伝える表現方法として定着していくに違いありません。

医療現場で実用化

近年、医療とアロマテラピーを連携する動きが盛んになっています。

アロマテラピーと医療の相性の良さが数々の臨床試験で確認されているのです。

現在ではメディカルアロマテラピーというセクションを個別に置いて診療に役立てる医療機関も少なくありません。

香りの癒し効果や精油が身体に及ぼす作用がメンタルの不調に有効に働きかけることが科学的にも解明されているからです。

香りが脳に作用するメカニズムが解明されることで、現代医学では対処が難しかったさまざまな疾患の画期的な治療方法として、メディカルアロマテラピーへの期待がますます膨らんでいます。

まとめ

アロマテラピーのメリット
①リラックス効果がある
②心身に馴染みやすい
③記憶を引き出す効果がある
④医療分野にも組み込まれている
⑤自律神経のバランスを整える
 
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