コンタクトレンズが市場を賑わすようになってからかなりの年数が経ちました。
現在は単体で購入して何年もレンズケアをしながら使うというより、1dayや2weekの使い捨てレンズを装着するのが一般的かもしれませんね。
今回は高い人気を誇るソフトタイプの2weekレンズの特徴やメリットについてしっかり検証していきたいと思います。
2weekレンズのメリット
素材がしっかりしている
2weekレンズのメリットとして第1に挙げたいのが、使い捨てレンズにもかかわらず柔軟性があり、素材がしっかりしているということです。
1dayレンズを装着したことのある人なら分かると思いますが、素材の質は明らかに違います。
1dayの場合だと、基本的に1日だけの装用に耐えられるように作られているので、まばたきをするだけで目から外れてしまう場合もあります。しかし2weekの場合はまずありません。
安心して使えるのは大きいポイントですね。
POINT 素材がしっかりしている
- 1dayレンズに比べて素材に柔軟性があって、しっかりしている
- ケアをすれば期間中安心して使える
最長14日間使える
あたりまえといえばあたりまえですが、2weekレンズは2週間の装用に耐えられます。
1dayとの決定的な違いはこれですね。ただしレンズはいつから使い始めたのかを覚えておくなり、メモするなり、しっかり把握しておかなければなりません。
それさえしっかり守られれば、2weekレンズはあなたにとってかけがえのないパートナーになるでしょう。
POINT 最長14日間使える
- 毎日取り外してケアすることで2週間の装用に耐えられる
- いつから使い始めたのかをしっかり把握する
価格が安い
2weekレンズは一箱に全部で6枚が入っています。14✕6枚だとしたら84日分、一箱で片眼約3か月分ということになります。
両眼1か月分で計算すると、1dayタイプは約4,000円ほど、2weekタイプは2,500円前後が目安だと言われています。特に2weekは毎日レンズを使う人にとってお得な価格帯といえるかもしれません。
2weekレンズのワンデーアキュビュー・オアシスや、メダリストプラス、2weekメニコンプレミオなど、1dayレンズからすると相対的に20〜30%ほど価格が安く設定されています。
POINT 価格が安い
- 2weekレンズは1dayレンズに比べて割安
- 毎日使う人にとってコスパに優れている
2weekレンズのデメリット
ケアがちょっと面倒
2weekタイプのコンタクトレンズは、毎日のレンズケアが必要です。面倒くさがりの人はちょっと大変かもしれません……。
ただしケアといってもそれほど大変ではないですね。
まずレンズは毎日はずして保存液に浸すのが基本です。ケアには1本で洗浄、消毒、すすぎ、保存ができるMPS(マルチパーパスソリューション)が便利です。迷わずMPSを選びましょう!
レンズをはずす前はしっかり手を洗わなければなりませんね。
一番大事なケアはレンズをはずして、手のひらの上で指の腹を使って丁寧にこすり洗いをします。これだけをしっかりやればあとは大丈夫です。
POINT ケアがちょっと面倒
- 2weekレンズは毎日のケアが必須
- 洗浄、消毒、すすぎ、保存が1本で可能なMPSは必需品
- こすり洗いだけは忘れないように
開封後は2週間で使い切る
2weekのレンズは開封してからは、最長で14日間は使用できます。
1dayに比べると素材がしっかりしているのは確かですが、だからといって自己判断で期限を超える使用をしてはいけません。
仮に使わない日のほうが多かったとしても、開封してから14日(2週間)経ったら、必ず廃棄しなければなりません。
POINT 開封後は2週間で使い切る
- 2weekレンズは開封後は2週間で使い切らなければならない
- ほとんど使わなかったとしても、2週間で必ず捨てる
2weekが向いている人
レンズケアを続けられる
レンズケアそのものは決して面倒ではありません。昔の煮沸消毒や、すすぎ、こすり洗いなどに比べればずいぶん楽になったと思います。
14日間、毎日使い終わったらこすり洗いをした後、ケースに入れて保存液に浸せばいいわけですから……。またレンズを外すときは必ず手を洗うということも徹底するといいかもしれないですね!
でも最低限のこすり洗いが面倒と思う人にはオススメできないかもしれませんね。
POINT レンズケアを続けられる
- かつてのケアに比べると格段に楽になった
- 毎日手を洗ってからレンズを外し、こすり洗いをしてからレンズケースに保存液で浸す。
毎日レンズを装着する
毎日レンズをつける人にとっては、2weekは比較的安定した装用感が感じられるでしょう。簡単なケアが必要になりますが、毎日のルーティンだと思えば決して面倒ではありません。
1dayに比べて価格が低めなので、基本的に毎日レンズをつけるライフスタイルの人にとってはファーストチョイスになるでしょう。
ふだんは2weekレンズで生活して、急な出張とか、登山や旅行などに行く場合は1dayにするというのもいいですよね。
ライフスタイルの関係上、「1日に何回かレンズを外したい」という人もいるでしょう。1dayの場合は一度外したらつけるのはNGですが、2weekは大丈夫です。洗浄液とケースを持ち歩く手間がかかりますが、つけ外しをしたい場合には2weekはオススメです。
POINT 毎日レンズを装着する
- 1dayに比べて価格が低めなため、毎日装着する人にとっては都合がいい
- 洗浄液とケースを携帯すれば、1日に何度つけ外してもOK
コストを抑えたい
前述のとおり、2weekレンズは1dayに比べて価格が低い場合がほとんどです。
具体的には、コンタクトを週2日しかつけない場合は1dayの方が安くなり、コンタクトを週4日以上つける場合は2weekの方が安くなります。
コストを抑えたい人にとって2weekは条件を充分満たすものとなるでしょう。
1day・2weekの比較と注意点
1day・2weekの比較表
1dayと2weekのおもな機能面での比較をざっと挙げてみました。実際に使ってみた感覚です。
品名 | 2week | 1day |
使いやすさ | ◯ | ◎ |
レンズケア | △ | ◎ |
コスパ | ◎ | △ |
素材の強度 | ◎ | △ |
衛生面 | ◯ | ◎ |
注意点
1dayから2weekに変える場合や、逆に2weekから1dayへ変える場合は、すでに併用している場合を除き、眼科医での診察を受けるべきでしょう。
視力検査はもちろんのこと、眼圧測定や涙の量を測ったり、レンズを実際にはめてみてシュミレーションすることから、本当に自分にふさわしいレンズを選べるからです。
ブランド別・2weekレンズ
ここでは、各ブランドが販売中の2weekレンズをご紹介します。仕様について基本データも掲載しましたので、良ければ参考にしてください。
2WEEKメニコンプレミオ(メニコン)
レンズの素材がシリコーンハイドロゲルを使用していて、高い酸素透過性を保っています。
レンズ度数に関係なく、レンズ周辺部が均一な薄型設計になっているため、強度の近視の方にも快適なつけごこちでしょう。次世代素材のシリコーンハイドロゲルは、タンパク質汚れがつきにくいのが特徴。 使用する間は快適な視界を保てます。
ほど良い硬さ(コシ)のため、指の上でレンズの形がくずれません。 取りはずしがしやすく、洗浄もしやすいレンズ です。
●内容量 | 6枚 |
●レンズカラー | アクアブルー |
●素材 | シリコーンハイドロゲル |
●含水率 | 40% |
●中心厚 | 0.08mm |
●直径 | 14mm |
●酸素透過係数 | 129 |
●酸素透過率 | 161 |
●ベースカーブ | 8.3mm / 8.6mm |
アキュビューオアシス(Johnson & Johnson)
涙に似た保湿成分を閉じ込めた、裸眼に近い感覚を実感できるレンズ。目に馴染みやすく、なめらかさを1日中キープするので、目に負担となるまぶたとレンズの摩擦をゼロにします。
酸素透過率も高く、裸眼時とほぼ同じ量の酸素が目に届くのが大きなポイント。
紫外線は目の老化やさまざまなトラブルの原因に。毎日の装用で大切な目を紫外線から守りましょう。
●内容量 | 6枚 |
●レンズカラー | ブルー |
●素材 | シリコーンハイドロゲル |
●含水率 | 38% |
●中心厚 | 0.07mm |
●直径 | 14mm |
●酸素透過係数 | 103 |
●酸素透過率 | 147 |
●ベースカーブ | 8.6mm / 8.8mm |
メダリストプラス(ボシュロム)
レンズの厚さが驚異の0.035mm。超薄型に設計することにより、快適でナチュラルなつけ心地をサポートすることでしょう。素材は汚れにくい特性を持った非イオン性レンズを使用しています。
●内容量 | 6枚 |
●レンズカラー | ライトブルー |
●素材 | 非イオン性 |
●含水率 | 38% |
●中心厚 | 0.035mm |
●直径 | 14mm |
●酸素透過係数 | 9.0 |
●酸素透過率 | 25.7 |
●ベースカーブ | 8.4mm / 8.7mm / 9.0mm |
2ウィークアキュビュー(Jhonson&Jhonson)
水分たっぷりのみずみずしい素材を採用。目にやさしいつけ心地が終日続きます。
レンズのエッジ部分が薄く、段差がないためまぶたとの違和感を少ないのも大きな特徴です。
●内容量 | 6枚 |
●レンズカラー | ブルー |
●素材 | ハイドロゲル |
●含水率 | 58% |
●中心厚 | 0.084mm |
●直径 | 14mm |
●酸素透過係数 | 28.0 |
●酸素透過率 | 33.3 |
●ベースカーブ | 8.6mm / 8.8mm |
メダリスト フレッシュフィット コンフォートモイスト(ボシュロム)
0.07mmの薄型レンズと丸みを帯びたラウンドエッジが、裸眼のようなつけ心地をサポートします。
「にじみ」「ぼやけ」を補正する非球面デザイン、なめらかなレンズ表面が長時間装用しても疲れないクリアな視界を実現しました。
酸素透過性の高いシリコーンハイドロゲル素材が快適さにさらに輪をかけます。
●内容量 | 6枚 |
●レンズカラー | ライトブルー |
●素材 | シリコーンハイドロゲル |
●含水率 | 36% |
●中心厚 | 0.07mm |
●直径 | 14mm |
●酸素透過係数 | 91 |
●酸素透過率 | 130 |
●ベースカーブ | 8.6mm |
クレオ2ウィークO2モイスト(クレオ)
「毎日使うものだから、長時間での装用でも目の不快感やストレスを減らしたい」という願いのもとに2023年に発売されました。
素材はシリコーンハイドロゲルを使用し、含水率42.5%のHEMA系レンズの約11倍の高い酸素透過性を実現しています。 瞳の健康に必要な酸素をたっぷり通します。価格と品質の両立を実現したコスパに優れたレンズとして多くの支持を集めています。
●内容量 | 6枚 |
●レンズカラー | ブルー |
●素材 | シリコーンハイドロゲル |
●含水率 | 47% |
●中心厚 | 0.08mm |
●直径 | 14mm |
●酸素透過係数 | 140 |
●酸素透過率 | 175 |
●ベースカーブ | 8.7mm |
クレオ2ウィークUVモイスト(クレオ)
うるおいとつけ心地の良さを両立した、含水率42.5%のレンズを採用。瞳の乾燥によるゴロゴロした違和感を軽減し、朝から晩まで、柔らかでみずみずしいつけ心地が期待できます。
肌だけではなく、瞳にも大きな影響を及ぼす紫外線。UV吸収剤配合で、有害な紫外線をカットします。視界のにじみやぼやけを低減する非球面レンズを採用しています。
●内容量 | 6枚 |
●レンズカラー | ブルー |
●素材 | HEMA・NVP |
●含水率 | 42.5% |
●中心厚 | 0.07mm |
●直径 | 14mm |
●酸素透過係数 | 11 |
●酸素透過率 | 15.7 |
●ベースカーブ | 8.7mm |
まとめ
2weekレンズは2週間の連続装用に耐えられて、レンズケアが必要だということを分かっていただけたでしょうか?
初めての方は眼科医院で検査を受けることはもちろんのこと、自分にとってどのレンズが合っているのかを実際にはめてみて確認することも大切なことでしょう。
また1dayとの併用も目的に応じて使い分けるのもいいかもしれませんね。とにかくご自分のライフスタイルに合わせてよりよい選択ができますように……。