コンタクトレンズを快適に使うために外せない5つのポイント

現在国内でコンタクトレンズを使用する人の数は約10%に達するといわれていて、レンズがいかに生活に密着しているのかが良く分かりますね。

レンズと末永く、いいパートナーとして、つきあっていくためには、外せないいくつかのポイントがあります。

今回はレンズ生活を快適に送るためには何が必要なのかを考えていきたいと思います。

目次

快適にする5つのポイント

ケアのしやすさ

レンズケアは昔に比べるとずいぶん楽になりましたね。以前はレンズを取り外したら、専用ケースに入れて煮沸消毒をするのが一般的でした。

それでも手指を洗って、レンズのこすり洗いをしたり、レンズケースに保存液を浸して一晩置くというケアは依然として残っています。

ケアはしやすくなったといっても、忙しい人にとってこのようなケアは面倒以外のなにものでもないでしょう。

ソフトレンズであれば、1dayレンズはケアがいらないというメリットがあります。また、2weekレンズはケアは必須だけれども、1dayに比べて比較的低コストで、素材が丈夫というメリットもあります。

毎日使うことを考えて、どの程度であれば支障なくレンズのケアができるのかをしっかり見定めてレンズを選ぶことが大切になるでしょう。

涙液交換

涙はレンズを安定的に装着するうえで欠かせない要素です。

レンズ装用中にまばたきをすることで、涙がスムーズに出し入れされて、新鮮な涙ヘと交換(涙液交換)されます。

涙液交換がひんぱんに行われることは、安全で快適なレンズ生活を送る上で非常に大切な要素です。

一般的にハードコンタクトレンズは高い酸素透過性とともに、涙液交換性にも優れています。

直径が小さく、角膜とレンズが接触する摩擦量が少ないことで眼の負担を大きく減らしているのも大きな要因でしょう。

ソフトレンズでも形状に趣向を凝らして、涙液交換をしやすくしたデザインの製品もあります。まずは眼科の先生やお店の店員さんに聞いてみるのもいいかもしれませんね。

酸素透過率

人は酸素を吸わないと生きていけませんが、それは目も同じです。

特に目の角膜には血管がありません。レンズを装着したときに酸素の不足した状態が続くと、充血や感染症だけでなく、角膜に傷がつく角膜障害などさまざまな目のトラブルに見舞われるようになるでしょう。

これを防ぐ対策の一つとして考えられるのが酸素透過率ですね。

レンズの素材がどれくらい酸素を眼に供給するかの目安になる酸素透過係数というものがあります。

酸素透過率(Dk/L値)は、酸素透過係数(Dk値)を、コンタクトレンズの厚み(L)で割った数値です。

酸素透過率を高めるには、レンズの厚みや直径、涙液交換、装用感も大切な要素に違いありません。

最近は酸素がよく摂取できるシリコーンハイドロゲル素材のレンズも増えています。充血や結膜炎などが気になるかたや、頭痛持ちのかたは酸素透過率の高いレンズを選ぶことも重要な選択肢となるでしょう。

ベースカーブ

ベースカーブがきつい状態

ベースカーブも角膜を保護し、装用感を上げる大切な要素です。

上の図の場合だと、レンズの先端が目に当たって角膜に負担をかけるような状態になっています。このまま使い続けると充血の原因になったり、角膜を傷つけることになるかもしれませんね。

それを避けるためにも、目の球体に合わせたゆるやかなカーブのレンズを使うほうが目に馴染んで快適なはずです。

ベースカーブがどれくらいなのかは、眼科の検査で確認しましょう。実際のベースカーブから±0.2は許容範囲内です。つまりベースカーブが9.0の人は8.8まではほぼ問題なく使えるでしょう

ライフスタイルとの適性

ライフスタイルとの適性も重要です。

たとえばほぼ一日中デスクワークに従事して細かな作業をしたり、動くことがあまりない人にとっては酸素をよく通すハードレンズ(装着などの相性を踏まえて)がいいかもしれませんね。

しかし激しい運動をしたり、一日の行動パターンに変化が多い人には柔軟性があって眼のフィット感に優れたソフトレンズがいいでしょう。

あくまでもご自分のライフスタイルに合わせたレンズ選びをしましょう! またそれぞれの持ち味のメリットを生かした兼用もいいかもしれません。

快適に使うために欠かせないこと

適切なケア

ケアは使用するレンズによって大きな違いが生まれます。

まずはレンズの特徴をよく認識した上で、ケアをしっかり行っていかなければなりません。

ハードレンズ、ソフトレンズはもちろんのこと、ソフトレンズでも、素材や直径、厚み、酸素透過率などによってケアの方法が微妙に変わってきます。

3か月から半年ごとの検診

一般的に眼は相当に不快な症状が出てこない限り、眼科に行こうとは思わないものです。

ただしレンズを常用する人の場合は事情が大きく変わります。

調子が良くても、必ず定期的に検診を受けなければなりません。それも3か月ごとに受けるのが良いとされていて、仮に時間がなかったとしても半年に一度は診てもらうようにしましょう。

眼の不調のときはもちろん、自覚症状がなくても眼の異常や疾病が隠れている場合もあるので注意が必要です。

加齢とともにレンズの適性が変化する場合があるので、そのような意味からも細かな受診は必要ですね。

無理をしない

コンタクトレンズは使う人にとっては生活必需品であると同時に、いわゆる医療用品です。どんなに装着が楽だとしても、それなりに眼に負荷がかかるのも間違いありません。

ですから必要以上に装用時間を長くしたり、規定のルールを大きくはみ出した使用は考えものですね。レンズ使用時の鉄則は絶対に無理をしないことです。

ワンデーとなっているのにもったいないからといって何日も装用するのは絶対にNGです。

また少しでも眼に違和感がある場合はすぐに装用を中止しましょう。仮にレンズが変形していたり、破損している場合はそのことが原因で充血を起こしたり、角膜を傷つけることにもなってしまいます。

まとめ

コンタクトレンズは最近のカラーコンタクトに象徴されるように、おしゃれアイテムとしての側面が注目されています。ただし基本的には医療用品としてのデリケートな性格を忘れてはならないでしょう。

レンズ選びやケアも、そのことをしっかり考慮しなければなりませんね。

それさえ押さえられれば、レンズはあなたの心強いパートナーとなるに違いありません。心地よい装用感やストレスフリーな使い心地はあなたの日々のパフォーマンスを大きく引き上げてくれるでしょう……。

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