これだけは見たい!心揺さぶるマニアックな博物館ガイド(首都圏版)

博物館の楽しみは知的好奇心を揺さぶること。これは子どもや若い人に限ったことではありませんよね。知的好奇心に年齢などいっさい関係ないのです。

東京都内や首都圏には数えきれないほどの美術館や博物館があります。でも、ふと気づきませんか? どこへ行っても似たような展示、混雑した空間…。そんなとき、心に深く刻まれるのは、少しこだわりのある“マニアックな博物館”だったりします。

今回は、数ある施設の中から「これだけは見たい!」と思える、超有名な博物館から知る人ぞ知る個性的な博物館をピックアップ。知的好奇心を刺激し、感性を揺さぶるスポットばかりです。

目次

国立科学博物館

国立科学博物館

大人も子供もワクワク・ドキドキ

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▲国立科学博物館の入場が再開される

新型コロナウイルス感染症後の再開初日、マスクを着用した来館者が国立科学博物館に入場(2020年6月1日)(写真:Christopher Jue/Getty Images)

国立科学博物館(通称「科博」)は、東京・上野の150年ほどの歴史を持つ日本唯一の総合科学博物館です。自然史と科学技術史の展示を通じて、未知の世界や自然の神秘など、大人も子供も時間を忘れてワクワクドキドキできる博物館といえるでしょう。展示は「日本館」と「地球館」の2つの建物に分かれていて、それぞれに見どころが満載。

国立科学博物館といえば、コロナ禍の入場者激減やウクライナ侵攻による物価高騰のため、2023年にクラウドファンディングで寄付を大々的に募ったのが記憶に新しいですよね。当初の目標額は1億円でしたが、気がついたら9.2億という…目標をはるかに上回る額が全国のファンから寄せられたのでした。

このことからも、「科博」がどれほど多くの人々から愛されているのか、他にはない特別な立ち位置の博物館であることを再認識するきっかけになったといえるかもしれません。

国立科学博物館は、見るだけでなく、家族や友人と楽しい時間を過ごすことができるスポットです。展示物が多いため、あらかじめ公式サイトでおすすめコースを確認してから訪れると、充実した体験ができるでしょう。

国立科学博物館の魅力

①日本館:日本の自然と人の歴史を学ぶ

  • ネオルネサンス様式の建築が特徴的な日本館では、日本列島の成り立ちや日本人の歴史、自然との関わりをテーマにした展示が行われている
  • 忠犬ハチ公とカラフト犬ジロの剥製:渋谷駅で飼い主を待ち続けたハチ公や、南極観測隊に同行したジロの剥製が展示
  • フタバスズキリュウの化石:日本で発見された首長竜の化石で、映画『ドラえもん のび太の恐竜』のモデルにもなったことで知られる
  • 櫻井コレクション:キラキラ輝く鉱石など、日本各地で採取された美しい鉱物が展示されている

②地球館:地球と生命の進化を体感

  • 地球の誕生から生命の進化、科学技術の発展までをテーマに、大型の展示物や体験型の展示が多数
  • 恐竜の全身骨格:ティラノサウルスやトリケラトプスなどの大迫力の恐竜の骨格標本が展示
  • ダイオウイカの標本:全長約5メートルの巨大なダイオウイカの標本が展示される
  • シアター360(サンロクマル):宇宙や深海などをテーマにした360度の球体型映像施設

③親子で楽しめる「コンパス」

  • 未就学児と保護者を対象とした「親と子のたんけんひろば コンパス」では、遊びから科学への興味を育める。親子のコミュニケーションを深める場として人気

④ミュージアムショップ

  • 恐竜や動物をモチーフにしたオリジナルグッズが揃うミュージアムショップ
住所 東京都台東区上野公園7番20号
アクセス①JR・東京メトロ上野駅
京成本線京成上野駅より徒歩5分
②東京メトロ銀座線・日比谷線上野駅(7番出口)から徒歩10分
営業時間9:00〜17:00
休館日毎週月曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始
入場料 一般・大学生 630円
団体入館者  510円
高校生以下および65歳以上は無料
TEL050-5541-8600
HP国立科学博物館
混雑傾向平日:午前中や15時以降は比較的空いています。
金曜夜間開館:金曜日は20時まで開館しており、夕方以降は空いている傾向があります。
注意点:春休みや夏休みなどの長期休暇中は平日でも混雑します。 

東京文化会館音楽資料室

東京文化会館

クラシック音楽の殿堂

東京文化会館音楽資料室は、1961年に開設された日本でも数少ない音楽専門の図書館です。膨大なライブラリーのクラシック音楽のCD、DVD、LPをじっくり鑑賞できるのが最大の魅力。まさにクラシック音楽の魅力の扉を開いてくれる音楽図書館ともいえるでしょう。

民族音楽、邦楽、舞踊などの資料も無料で閲覧・視聴することができます。 中学生以上の方であれば、どなたでも利用可能です。

ここに来ればアナログ、デジタルの名盤をほぼ網羅している可能性が高いですね。さまざまな事情でCD化されていなかったり、音楽配信サービスでも提供されていないクラシック音源や過去の名盤が多い現状で、東京文化会館音楽資料室の役割は極めて大きいといえるでしょう。

もちろんクラシック音楽への本格的な入り口としての利用も充分可能です。音源・映像資料の視聴や、調べものなどにぜひご利用ください。

東京文化会館音楽資料室の魅力

①音楽資料の宝庫

  • 今も昔も音楽研究者やクラシック音楽愛好家にとって貴重な情報源
  • 民族音楽、邦楽、舞踊など多岐にわたる分野の資料を収集・保存

②視聴覚資料の充実

  • CDやDVDなどの視聴覚資料も充実。館内での視聴が可能
  • 専用端末を通じてオンライン音源配信サービス(ナクソス・ミュージック・ライブラリー、歴史的音源)の利用可能

③東京文化会館の公演プログラム

  • 東京文化会館で行われた過去の公演プログラムを所蔵。演奏会の歴史を辿れる
  • 音楽史の研究や演奏会の企画に役立つ資料として重宝

④パート譜の団体貸出サービス

  • 都内で活動するアマチュアの演奏団体に対して、オーケストラや吹奏楽用のパート譜の館外貸出
住所東京都台東区上野公園5-45
アクセスJR上野駅公園口より徒歩1分
営業時間視聴・閲覧
火曜~金曜  11:30~18:30
土・日・祝日 11:30~17:00
コピー
火曜~金曜  11:30~17:30
土・日・祝日 11:30~16:00
休館日月曜日・不定期
入場料無料/要・身分証明書
TEL03-3828-2111
HP東京文化会館音楽資料室

東京国立博物館

東京国立博物館 表慶館
東京国立博物館ダイジェスト

国宝・重要文化財が目白押し

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▲東京国立博物館の入口

上野公園にある東京国立博物館の「法隆寺宝物館」の入口(写真:Getty Images)

東京国立博物館(通称「トーハク」)は、1872年に創立された日本最古の博物館で、国宝89件、重要文化財650件を含む約12万件の収蔵品を誇ります 。

日本と東洋の美術・文化財を体系的に展示しており、建築自体も見どころの一つです。東京国立博物館の展示館は全部で6館。本館では日本美術を、平成館では日本の考古を、東洋館では東洋美術、法隆寺宝物館では法隆寺献納宝物を展示しています。

加えて、特別展、催し物会場となる表慶館、敷地外に洋画家黒田清輝の作品を展示する黒田記念館があります。東京国立博物館は、日本と東洋の美術・文化財を深く学べる貴重な場所です。歴史や芸術に興味のある方はもちろん、建築や文化に触れたい方にもおすすめのスポットです。

東京国立博物館の魅力

東京国立博物館入口

①本館(日本ギャラリー)

  • 建築様式:和洋折衷の「帝冠様式」を採用し、建物自体が重要文化財に指定される
  • 展示内容:縄文土器、埴輪、仏像、鎧兜、刀剣、浮世絵など、時代別・ジャンル別に展示
  • 国宝室:選りすぐりの国宝が入れ替わりで展示されており、間近で鑑賞できる

②平成館

  • 考古展示室:縄文時代から古墳時代までの土器、土偶、埴輪など、日本の先史時代の文化を紹介
  • 特別展:年に数回、テーマに沿った多彩な展示で大規模な特別展が開催される

③東洋館

  • 展示内容:中国、朝鮮、インド、エジプトなど、東洋各国の美術品や文化財を展示
  • 見どころ:エジプトのミイラや中国の青銅器など、貴重な遺物が多数展示

④法隆寺宝物館

  • 展示内容:奈良の法隆寺から献納された宝物を収蔵・展示
  • 見どころ:飛鳥時代の仏教工芸品や、法隆寺金堂壁画の再現展示

⑤表慶館

  • 建築様式:明治末期の洋風建築で、重要文化財に指定
  • 展示内容:特別展や企画展が開催される

④黒田記念館

  • 展示内容:洋画家・黒田清輝の作品を中心に展示
  • 見どころ:黒田清輝の代表作や、彼の画業を紹介する展示
住所東京都台東区上野公園13-9
アクセスJR上野駅公園口、より徒歩1分
営業時間9:30〜17 : 00(16:30最終入館)
休館日月曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始
入場料◯一般1000円 ◯大学生500円
高校生以下および満18歳未満、満70歳以上は無料(要証明書)
HP東京国立博物館
TEL050-5541-8600(ハローダイヤル)
混雑傾向平日:午前中や15時以降は比較的空いています。
金曜夜間開館:金曜日は20時まで開館しており、夕方以降は空いている傾向があります。
注意点:特別展の最終日や会期末は混雑しやすいです。 

東京おもちゃ美術館

TOKYO TOY MUSEUM(Shinjuku) 東京おもちゃ美術館

世代を超えて楽しめる

東京おもちゃ美術館は、東京都新宿区四谷に位置する、旧四谷第四小学校の校舎を再利用した体験型ミュージアムです。国内外から集められた約15万点のおもちゃが展示されており、実際に手に取って遊ぶことができます。赤ちゃんから大人まで、世代を超えて楽しめる施設です。

また、遊びを通じて学びと交流を深められるのも大きな魅力かもしれませんね。家族連れはもちろん、大人同士でも楽しめる内容が充実しています。

「おもちゃなんて、どうせ子どもが主役なんだろう……」と思う方や、興味があっても一歩が踏み出せなかった方も、ぜひ一度訪れてみてはいかがでしょうか。

東京おもちゃ美術館の魅力

①多彩なおもちゃの展示と体験

  • 世界100カ国から集められた約15万点のおもちゃが展示されており、その多くは実際に手に取って遊ぶことができます。
  • 「グッド・トイてんじしつ」では、遊びやデザインに優れたおもちゃが展示

②木のぬくもりを感じる空間

  • 館内は木材を多用した温かみのある空間で、「おもちゃのもり」は国産木を使ったおもちゃが多数展示
  • 「赤ちゃん木育ひろば」では、0~2歳児と親が木のぬくもりを感じながら遊べるスペースがある

③おもちゃ作り体験

  • 「おもちゃこうぼう」では、身近な材料を使っておもちゃ作りをするワークショップが開催

④世代間交流の場

  • おもちゃを通じて、赤ちゃんからお年寄りまで世代を超えた交流ができる環境
住所東京都新宿区四谷4丁目20 四谷ひろば内
アクセスJR上野駅公園口より徒歩1分
営業時間10:00〜16 : 00(15:30最終入館)
休館日木曜日(祝日の場合は開館)、年末年始
入場料◯大人オンライン1100円/窓口1300円
◯子供オンライン800円/窓口1000円
HP東京おもちゃ美術館
TEL03-5367-9601
混雑傾向平日:午前中は比較的混雑しており、午後は空いている傾向があります。
土日祝:午前中や12時頃までが比較的空いています。13時30分以降は混雑しやすいです。
注意点:完全事前予約制で、午前・午後の入れ替え制となっています。 

ギンザ・グラフィック・ギャラリー

ギンザ・グラフィック・ギャラリー正面入口

デザインの今を追い続ける

ギンザ・グラフィック・ギャラリー(ggg)は、和光や三越などの銀座4丁目の交差点から歩いて3〜4分。銀座の中心部、買い物客などで賑わう繁華街の一角にあります。

1986年に大日本印刷(DNP)の文化活動の一環として設立されました。「スリージー」の愛称で親しまれ、国内外の優れたグラフィックデザインを紹介する場として、多くのデザイン愛好者や専門家に支持されています。

月替わりで国内外の著名なグラフィックデザイナーや若手アーティストによる企画展を開催。ポスター、広告、タイポグラフィ、ブックデザインなど、多岐にわたるジャンルの作品が展示されるため、訪れるたびに新たな発見があるかもしれませんね。

ギンザ・グラフィック・ギャラリーは、グラフィックデザインの魅力を深く知ることができる貴重なスポット。デザインに興味のある方はもちろん、初めての方でも楽しめる内容が盛り沢山です。銀座を訪れた際には、ぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

展示のようす

ギンザ・グラフィック・ギャラリーの魅力

①多彩な企画展

  • 月替わりで国内外の著名なグラフィックデザイナーや若手アーティストによる企画展を開催
  • 「グッド・トイてんじしつ」では、遊びやデザインに優れたおもちゃが展示

②無料で気軽にアート鑑賞

  • 入場は無料で、写真撮影も可能な展示が多いため、気軽に立ち寄ってアートを楽しめる。
  • 銀座のショッピングや散策の合間に、アートに触れるひとときを過ごすのに最適。

③豊富なデザイン資料のライブラリー

  • 同ビルの2階には、gggBooksシリーズや年鑑、図録など、国内外のグラフィックデザインに関する資料を自由に閲覧できるライブラリーが併設されています。デザインの研究やインスピレーションを得る場として、多くの人に利用されています。
住所東京都中央区銀座7-7-2 DNP銀座ビル1F
アクセス①東京メトロ銀座線、日比谷線、丸ノ内線銀座駅から徒歩5分
②JR・有楽町、新橋駅から徒歩10分
営業時間11:00〜19 : 00
休館日日曜日、祝日
入場料無料
HPギンザ・グラフィック・ギャラリー
TEL03-3571-5206
混雑傾向平日:比較的空いています。
土日祝:午後は混雑しやすいです。
注意点:特別展の初日や最終日は混雑する可能性があります。

江戸・東京博物館

江戸東京博物館
【ジオラマでみる文明開化の街 銀座煉瓦街】1/25縮尺模型
「銀座煉瓦街」|江戸東京博物館 常設展示室より

江戸から東京の歴史と文化を体感

江戸東京博物館は、江戸時代から現代の東京に至るまでの歴史と文化を体感できる施設として、多くの人々に親しまれています。

再開後の江戸東京博物館は、より魅力的な展示と快適な施設で、訪れる人々を迎えてくれることでしょう。歴史と文化を深く知りたい方には、ぜひ訪れていただきたいスポットです。

現在、博物館は休館中(2026年春再開予定)ですが、オンラインで楽しめるコンテンツも充実しています。例えば、360°パノラマビューやドローン映像などを通じて、リニューアル前の展示を自宅で体験することができます。 

江戸東京博物館の魅力

江戸の町並みを再現した大規模なジオラマ

  • 江戸時代の町並みを精巧に再現したジオラマが展示され、訪れる人々を江戸の世界へと誘う。
  • 日本橋を再現した実寸大の模型は圧巻で、当時の生活や文化を直感的に感じられる

江戸から東京への変遷を学べる展示

  • 江戸ゾーンと東京ゾーンをつなぐ「江戸から東京へ」コーナーでは、幕末から明治への移り変わりを、勝海舟の視点を通して紹介。歴史の大きな転換点を理解するのに役立つ

実物資料や体験型展示

  • 実際に使用されていた道具や衣類などの実物資料が多数展示され、当時の生活を具体的にイメージできる
  • 体験型の展示では、子供から大人まで楽しみながら学ぶことができる

2026年改装後の主な変化

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▲江戸東京博物館の建物

四本足で立つユニークなデザインが特徴で、上部に常設展示室、下部に企画展示室などが配置される東京・両国にある江戸東京博物館(写真:Getty Images)

江戸東京博物館は、施設の老朽化や展示内容の充実を目的として、2022年4月から大規模な改修工事を行っており、2026年春の再開を予定しています。 改装後に予想される主な変化は次のとおりです。

新たな展示コーナーの追加

  • リニューアルにより、「江戸から東京へ」コーナーや、1954年頃の時代設定で「体験住宅」が新設され、より多角的にくらしや歴史が学べる

最新の映像技術を活用した展示

  • 既存のジオラマ模型には最新の映像技術が導入され、より臨場感のある展示が実現。これにより、訪れる人がより深く歴史を体感できる

多言語対応とバリアフリーの強化

  • 外国人観光客の増加に対応するため、展示の解説文は多言語化され、視認性が向上
  • バリアフリーが強化され、誰もが快適に来館できる施設へと進化
住所東京都墨田区横網1-4-1
アクセス◯JR総武線 両国駅西口下車 徒歩3分
◯都営地下鉄大江戸線 両国駅(江戸東京博物館前) A3・A4出口 徒歩1分
◯都バス錦27・両28・門33系統、
◯墨田区内循環バス「すみだ百景すみまるくん・すみりんちゃん(南部ルート)」  
「都営両国駅前(江戸東京博物館前)」下車、徒歩3分
営業時間未定
休館日未定
入場料未定
HP江戸・東京博物館
TEL03-3926-9974

鉄道博物館

鉄道博物館 Photo by (c)Tomo.Yun

実物車両が並び、運転体験が楽しい

鉄道博物館(大宮)は、鉄道の歴史や技術、未来を体験的に学べる日本最大級の鉄道ミュージアムです。 子どもから大人まで幅広い層が楽しめる多彩な展示と体験プログラムが魅力。

本物の車両展示や運転シミュレーター、体験型展示が充実した鉄道のテーマパーク。子どもから大人まで楽しめ、鉄道の歴史や仕組みを楽しく理解できるでしょう。広々とした館内で、鉄道の魅力を五感で体感できる人気スポットです。

鉄道の過去から未来までを体験的に学べるスポットで、 家族連れや鉄道ファンはもちろん、初めて訪れる方でも楽しめる内容が満載です。 ぜひ一度足を運んでみてはいかがでしょうか。

鉄道博物館の魅力

①実物車両が並ぶ「車両ステーション」

  • 明治時代の「1号機関車」から新幹線まで、実物車両が多数展示
  • 「車両ステーション」では、当時の情景を再現しながら展示されていて、鉄道の進化を間近で感じられる

②国内最大級の鉄道ジオラマ

  • 線路総延長1.2km、HOゲージの鉄道模型が走行する大規模なジオラマがある
  • 解説付きの実演プログラムがあり、鉄道の運行や仕組みを楽しく学べる

③多彩な運転シミュレータ体験

  • D51型蒸気機関車やE5系新幹線などの運転シミュレータを体験できる

④5つのステーションで学ぶ鉄道の世界

  • 「車両」「歴史」「仕事」「科学」「未来」の5つのステーションに分かれており、それぞれのテーマで深く学べる

⑤新幹線を間近で見る「パノラマデッキ」

  • 屋上の「パノラマデッキ」からは、走行音や振動も体感できる新幹線や在来線の走行を間近で見られる
住所埼玉県さいたま市大宮区大成町3丁目47
アクセスJR大宮駅よりニューシャトル
「鉄道博物館(大成)駅」下車、徒歩1分
営業時間10:00~17:00(最終入館16:30)
休館日火曜日、年末年始
入場料◯大人オンライン1100円/窓口1300円
◯子供オンライン800円/窓口1000円
HP鉄道博物館
TEL048-651-0088
混雑傾向平日:14時以降は比較的空いています。
土日祝:開館前から行列ができるため、開館30分前には到着するのがおすすめです。
注意点:ミニ運転列車の整理券は早めに配布終了となるため、早めの来館が必要です。 

野球殿堂博物館

野球殿堂博物館 入口 By Kaidai – Own work, CC BY-SA 4.0,
https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=114553084

日本プロ野球史がここにある

野球殿堂博物館(The Baseball Hall of Fame and Museum)は、東京ドーム内に位置する、日本の野球文化と歴史を深く学べる専門博物館です。1959年に開館し、プロ野球・アマチュア野球を問わず、野球界の発展に貢献した人物や出来事を顕彰・紹介しています。

館内の中心には「野球殿堂ホール」があり、王貞治、長嶋茂雄、イチローなど、野球界のレジェンドたちの肖像レリーフが掲げられています。2023年時点で215名が殿堂入りしており、その功績やエピソードを通じて、野球の歴史と文化を感じることができるでしょう。

名選手の実使用アイテムや貴重な資料が多数展示されており、野球ファンにはたまらないスポットです。子供から大人まで楽しめる展示や映像が充実しており、家族での訪問にもおすすめです。東京ドームでの試合観戦の前後に立ち寄ることで、より深く野球の世界を楽しむこともできるでしょう。

野球殿堂博物館の魅力

豊富な展示資料:プロからアマチュアまで

  • 常設展示は「プロ野球」「アマチュア野球」「野球の歴史」の3つのゾーンに分類
  • 現役選手の用具や、明治時代の野球用具、WBCやプレミア12など国際大会の資料など約2000点が展示

映像シアター:臨場感あふれる試合映像

  • 120インチの大画面で、プロ野球や日本代表の試合映像を上映するシアターが完備
  • 過去の名勝負や名場面を、迫力ある映像で楽しめる 

図書室:野球関連書籍5万冊以上

  • 野球に関する書籍や雑誌が約5万冊所蔵された図書室があり、研究者やファンにとって貴重な情報源

企画展示:多様なテーマで定期開催

  • 特別展や企画展も随時開催されており、例えば女子野球や少年野球、MLBのレジェンド選手に関する展示など、多彩なテーマで野球の魅力を紹介
住所東京都文京区後楽1丁目3−61
アクセス①JR中央線・総武線 水道橋駅西口徒歩5分
②都営三田線 水道橋駅徒歩5分
③都営大江戸線 春日駅徒歩8分
④丸ノ内線・南北線 後楽園駅徒歩5分
営業時間10:00〜17 : 00(30分前最終入館)
※東京ドームでプロ野球開催日は18:00閉館
休館日月曜日(但し、祝日・東京ドーム野球開催日・春・夏休み期間中は開館)、年末年始(12月29日~1月1日)
入場料◯大人    800円(700円)
◯65歳以上 500円
◯高・大学生 500円
◯小・中学生 200円(150円)
◯障害者 : 大人 500円 
◯障害者:小・中学生 150円
HP野球殿堂博物館
TEL03-3811-3600
混雑傾向平日:比較的空いています。
土日祝:午後は混雑しやすいです。
注意点:野球シーズン中やイベント開催日は混雑する可能性があります。

原鉄道模型博物館

こだわりの模型・ジオラマが圧巻!

横浜駅東口から歩いて5分。日産ギャラリーの隣、三井ビルの2階に博物館があります!

世界的な鉄道模型コレクターであり鉄道研究家原信太郎さんがこだわり抜いて制作・所蔵した鉄道模型の数々が最高です。90年以上かけて集めた貴重な模型の数々は、単なる趣味の域を超えて「動く工芸品」とも称されるほど。模型の精密さ、素材の重厚感、そして動きの滑らかさに、鉄道への愛と技術が凝縮されています。

極めつけは、テツモパークと命名された世界最大級の室内ジオラマの迫力です。何よりさまざまな方向から行き交い走行する列車の姿や音がリアルで迫力満点! 街並みに点在する人たちがさまざまな場面を映し出す人間模様……。時間の経過とともに朝や夕陽、夜へと表情が変わる街並みも美しい限りです!

本物に近い見た目はもちろん、実物さながらの走りを実現。 旅の中で出会った鉄道車両を、原さんはその手の中で再現したのでした。 

原鉄道模型博物館は、鉄道が好きな人にはもちろん、そうでない人でも「ものづくり」や「精密さ」、「時間をかけて育てられた情熱」に触れることで、心動かされる空間ですね。まるで現実と空想の境界を旅しているような、不思議な没入体験ができる場所です。

原鉄道模型博物館の魅力

ジオラマ「いちばんテツモパーク」

  • 世界最大級の「1番ゲージ」ジオラマは博物館のハイライトで迫力満点!(縮尺1/32~1/30)
  • レールを走る音やスピード感、ギアやモーターの作動音が忠実に再現され、本物の列車のよう
  • 時間帯を変えて、ジオラマの「昼と夜の演出」を見れる(照明で切り替わる)
  • 鉄道に詳しくなくても、「動き」「光」「音」など五感で楽しめる

世界の鉄道模型コレクション展示

  • ドイツ、フランス、イギリス、アメリカ、日本など世界各国の希少な模型を展示
  • 19世紀後半から20世紀前半のモデルもあり、鉄道史を知る上で貴重な資料としての価値が高い

原信太郎氏の資料

  • 模型だけでなく、原氏が生涯にわたって収集・研究してきた鉄道に関する書籍、図面、写真なども展示
住所神奈川県横浜市西区高島1丁目1-2横浜三井ビルディング2F
アクセス①JR・各線横浜駅東口より徒歩5分
②みなとみらい線新高島駅2番出口より徒歩3分
営業時間10:00〜17 : 00(16:30最終入館)
休館日火曜日・水曜日
入場料◯大人オンライン1100円/窓口1300円 
◯子供オンライン800円/窓口1000円
HP原鉄道模型博物館
TEL03-5367-9601
混雑傾向平日:比較的空いています。
土日祝:13時頃までに訪問すると混雑を避けやすいです。
注意点:14時以降は混雑しやすく、入場制限がかかる場合もあります。 

アドミュージアム東京

アドミュージアム東京 展示スペース

広告の魅力を伝える

アドミュージアム東京は、広告を通じた日本の歴史や文化を楽しめる貴重なスポット。日本で唯一の広告専門ミュージアムです。

常設展示「ニッポン広告史」では江戸時代から現代までの広告の変遷を、実物資料や映像で紹介。

企画展示とインタラクティブな展示では、テーマを変えて広告と社会の関わりを深く掘り下げたり、デジタル技術を活用した展示が五感で楽しめる工夫がされています。

TVや雑誌、新聞、Webなど 時代を彩った広告の歴史や文化、クリエイティブの進化を体感できるでしょう! 無料で楽しめるため、観光やショッピングの合間に立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

アドミュージアム東京の魅力

①入場無料で気軽に楽しめる

  • 入場無料で、事前予約制
  • 公式サイトから1時間ごとに予約枠登録

②広告を通じて時代を感じられる

  • 江戸時代から現代までの広告資料が楽しめる
  • 懐かしいテレビCMやポスターも展示→世代を超えて楽しめる

③デジタル技術を活用した展示

  • 視覚的に楽しめるデジタルテーブルを使ったインタラクティブな展示
  • 「4つのきもち」視聴ブースで、感情に訴えるテレビCMが楽しめる

④専門的なライブラリー

  • 専門図書館が併設されており、約3万点の資料を閲覧できる
  • 広告やマーケティングを調べたり、興味がある方には特におすすめ
住所 東京都港区東新橋 1-8-2 カレッタ汐留 地下2階
アクセス①JR新橋駅から徒歩5分
②東京メトロ銀座線新橋駅から徒歩6分
③都営大江戸線汐留駅から徒歩2分
営業時間12:00〜18:00
休館日毎週日曜・月曜、年末年始、展示替え期間
入場料 無料
TEL03-6218-2500
HPアドミュージアム東京

放送ライブラリー

日本で唯一の放送番組専門施設

横浜・日本大通りにある放送ライブラリーは、テレビやラジオの名作番組を自由に視聴できる、日本唯一の公開型メディアアーカイブです。

ニュース、ドラマ、ドキュメンタリーなど、懐かしの映像から貴重な資料まで幅広く揃い、放送の歴史と進化を楽しく学べます。入場無料で、展示や企画展も充実。メディア好きはもちろん、世代を超えて楽しめる知的スポットです。

NHKや民放各局のテレビ・ラジオ番組、CMなど約3万9,000本を無料で公開しており、放送のたどった道筋を深く知ることができるでしょう。

放送ライブラリーの魅力

①アーカイブ映像を無料で視聴可能

  • 過去に放送されたテレビ・ラジオ番組、CMなど約3万9,000本を無料で視聴できる
  • 公式サイトで番組を検索し、当日申込みで、懐かしの番組や名作が視聴できる

②体験型の常設展示で放送の仕組みを楽しむ

  • テレビカメラのスイッチング体験や、ニュースキャスターとの共演体験が可能
  • 放送の裏側を体験できる展示が充実

③多彩なイベントや企画展示

  • 定期的に企画展示や公開セミナー、番組上映会などを開催
住所神奈川県横浜市中区日本大通11 横浜情報文化センター内
アクセス①みなとみらい線「日本大通り駅」3番出口直結
②JR京浜東北・根岸線/横浜市営地下鉄「関内駅」徒歩10分
営業時間10:00〜17 : 00(視聴申込み閉館30分前)
休館日月曜日(祝日の場合は翌平日)、年末年始
入場料無料
HP放送ライブラリー
TEL045-222-2828
混雑傾向平日:比較的空いています。
土日祝:イベント開催時は混雑する可能性があります。
注意点:特別なイベントがない限り、混雑は少ないです。

東京都庭園美術館

東京都庭園美術館(旧朝香宮邸)

東京・白金台にひっそりと佇む東京都庭園美術館は、ただ作品を鑑賞するための場所にとどまらず、「建築」「芸術」「自然」「歴史」が見事に融合した、まるで時がゆっくりと流れているような特別な空間です。

この美術館の最大の魅力は、かつての朝香宮邸をそのまま活かした、アール・デコ様式の建築美にあります。装飾ガラスや幾何学模様の床、ヨーロッパの香り漂う室内空間。まるでひとつの芸術作品に足を踏み入れたような感覚を味わえるでしょう。

展示される作品は、現代美術や工芸、デザインを中心に、企画ごとに多彩な顔を見せてくれます。建物の歴史的背景と作品との対話が生まれ、他の美術館では得られない特別な「場の体験」となるかもしれません。

そして忘れてはならないのが、四季折々の自然が美しい庭園の存在です。日本庭園と西洋庭園、芝生広場が広がり、春には桜、秋には紅葉が彩りを添えます。展示の余韻に浸りながら、散策するひとときは心に深い安らぎをもたらしてくれるはず……。

東京都心でありながら、喧騒から離れ、静けさと芸術に包まれる場所――それが東京都庭園美術館。感性を研ぎ澄ませたいとき、ふと日常から離れたいとき、ぜひ訪れてみてください。

東京都庭園美術館へ向かう道
性格の異なる庭園もそれぞれの魅力を持つ

東京都庭園美術館の魅力

アール・デコ調のインテリアが美しい部屋
茶室「光華」/東京都庭園美術館

①アール・デコ様式の建築美

  • 1933年建設の旧朝香宮邸は、朝香宮夫妻がフランス滞在中に訪れたアール・デコ博覧会の影響を受けて建てた邸宅
  • 建物は国の重要文化財に指定され、ガラス装飾や壁画など、当時の美しいデザインが施されている

②四季を彩る3つの庭園

  • 「芝庭」は広々とした芝生が広がり開放感がある
  • 「日本庭園」は起伏に富んだ景観と茶室が和の情緒を醸し出す
  • 「西洋庭園」ではベンチに腰掛けて春の桜を楽しめる

③多彩な企画展

  • 年間を通じてさまざまな企画展を開催
  • 「建物公開展」では、普段は非公開の部屋や空間が特別に公開され、建築そのものの魅力を堪能できる

④カフェやミュージアムショップ

  • 庭園を望むカフェやレストランが併設され、鑑賞の合間など、癒やしと憩いのひとときを持てる
住所東京都港区白金台5丁目21−9
アクセス①JR山手線目黒駅東口 徒歩7分
②東急目黒線 目黒駅正面口 徒歩7分
③都営三田線・東京メトロ南北線 白金台駅1番出口 徒歩6分
営業時間10:00〜18 : 00(17:30最終入館)
休館日月曜日(祝日の場合は翌平日)、年末年始
入場料◯一般200円(団体160円)
◯大学生・専門学校生160円(団体120円)
◯中学生・高校生100円(団体80円)
◯65歳以上100円(団体80円)
※上記料金すべて庭園のみ
HP東京都庭園美術館
TEL050-5541-8600
混雑傾向平日:比較的空いています。
土日祝:午後は混雑しやすいです。
注意点:特別展の開催期間中は混雑する可能性があります。

目黒寄生虫館

超特殊な博物館

目黒にある寄生虫館は、世界でも数少ない寄生虫専門の博物館。全長8.8メートルのサナダムシ標本をはじめ、驚きと学びに満ちた展示が盛りだくさん。

約300点もの標本や資料が展示されており、寄生虫の不思議な生態を楽しく学べます。無料で入館でき、医学生から観光客まで幅広い層が訪れる知的スポット。ちょっと怖いけど、どこか魅かれる――そんな“未知の世界”に出会える場所です。

1F展示室のようす

目黒寄生虫館の魅力

全長8.8メートルのサナダムシ(日本海裂頭条虫)

  • 最大の見どころは、全長8.8メートルにも及ぶ日本海裂頭条虫の標本

1階展示室:寄生虫の多様性

  • 「寄生虫の多様性」をテーマに、自然界に存在する多種多様な寄生虫やそのライフサイクルを詳しく紹介
  • 人間や動物、魚類に寄生するさまざまな寄生虫の標本が展示されている

2階展示室:人体に関わる寄生虫

  • 「人体に関わる寄生虫」をテーマに、人間に感染する寄生虫やその影響について詳しく解説

研究資料とライブラリー

  • 寄生虫に関する研究資料や出版物が豊富に揃えられ、標本約6万点、寄生虫に関する学術論文約5万本、図書約5,000冊を所蔵
  • 資料は、研究者や学生だけでなく、一般の来館者にも開放されており、寄生虫学の理解を深められる

ユニークなミュージアムグッズ

  • 2階にはミュージアムショップがあり、寄生虫をモチーフにしたTシャツやキーホルダー、ポストカードなどのユニークなグッズを販売
  • 実際の寄生虫をアクリル樹脂に封入したストラップもあり、訪問の記念やお土産として人気
住所東京都目黒区下目黒4丁目1−1
アクセス①JR山手線/東京メトロ南北線/都営三田線/東急目黒線
目黒駅西口 徒歩12分
※西口から目黒通り沿い(世田谷・環七方面)に直進
営業時間10:00〜17 : 00 
休館日月曜日・火曜日/年末年始
入場料無料
HP目黒寄生虫館
TEL03-3716-1264
混雑傾向平日:比較的空いています。
土日祝:午後は混雑しやすいです。
注意点:特別なイベントがない限り、混雑は少ないです。

まとめ

「マニアックは、新しい世界への扉」

博物館はただの知識の倉庫ではなく、時に人生を変える“出会い”の場でもあります。今回ご紹介したマニアックな博物館は、どれも独自の世界観を持ち、その場所に足を運んだ人だけが味わえる発見と感動があります。

忙しい日常から一歩離れて、少しディープな文化の世界に触れてみませんか? 何気なく立ち寄ったその場所が、あなたの新たな関心と世界を広げるきっかけになるかもしれません。

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