加速するデジタル環境!デジタルはこれから私たちに何を残すのか?

今さら言うまでもなく、デジタル化は年を追うごとに私たちの生活に着実に浸透しています。1970年代あたりによく議論されたテレビ電話やロボットなどの「21世紀の未来予想図」は今やすっかり現実のものとなりましたね。

家庭でもパソコンを複数台所有していて、スマートホンを一人一台持っている。しかも絶えずネット環境に身を置き、いつでも不特定多数の人と繋がれる……。

30年前に誰がこの現実を予想したでしょうか?その時とは比べものにならないくらい快適で便利な生活が保障されています。それでは私たちの暮らしは豊かになり、希望あふれるものになったのでしょうか?

今回はデジタル環境が整備されることによって、私たちの生活がどう変わったのかをさまざまな観点から検証していきたいと思います。

目次

デジタル化で失われつつあるもの

デジタル環境の整備は私たちの暮らしに多くの快適さを提供してくれました。しかしそれと同時に失われたものも数知れません。

まずは失われたというより、形骸化したり、存在感が薄れていったことについて見ていきましょう。

コミュニケーション

コミュニケーションがなくなった!? 

そんなわけないだろ……」。実際SNSの飛躍的な普及で、常日頃コミュニケーションが頻繁に交わされているようにも思えます。

しかし実情はどうでしょうか? 

Twitterでは自分が言いたいことをつぶやいて、それに共感するか、反論する人がコメントするという、ある意味「言ったもん勝ち」という風潮が強くなっています。

またSNSがあまりに便利なため、会って話をするのではなく、トーク機能ですべてを完結させようとする人も少なくありません。

ただしSNSは人とのつながり、出会いのきっかけになるかもしれませんが、深い交流には向いていません。そのことを充分に理解した上で、コミュニケーションをとるという認識が当然必要になってくるでしょう。

リアル店舗の魅力

2020年以降に建設された建物や商業施設。どれも洗練されたフォルムと綺麗な外観が目につきます。内装はどれほどおしゃれで素敵なんだろうかと胸を膨らませながら入っていくと……。実はそうでもないのです。

渋谷にもたくさんのオフィスビルや高層ビル、商業施設が誕生しました。しかしそのほとんどはつまらない空間が多いといえるでしょう……。

お店のほうもデジタルコンテンツのように見栄えはいいのだけれども、中身があっさりし過ぎているのと、どこも同じような店構えでワクワク感がないのが致命的だと感じました。

現在、オンライン通販の購買率が着実に伸びていて、外に出なくても好きなものがいつでもどこでも買えるようになったというのは大きいですね。また企業やメーカー、チェーン店でリアル店舗にそれほど力を注がなくなったということも背景にはあるのかもしれません。

かつてお店は多少雑然とした空間でも活気があり、ワクワク感が多少なりともあったものです。ところが最近登場した新しいお店は没個性も甚だしく、「あのお店どんな感じだったけ…」とイメージすら残らないところも多いですね…。

オンライン販売とリアル店舗の差別化が出来ているようで出来ていない。そのことがリアル店舗の苦戦に繋がっているように思えて仕方ありません。

くつろぎの時間、空間

Handsome man relaxing in hammock outdoors

白状しますが、最近は時間のゆとり、気持ちのゆとりが少なくなってきたのと同時に、絶えず時間に追われている感覚があります。

それを加速させているものの一つとしてスマホの急激な普及と実用化が挙げられるでしょう。

とにかく通話、メールの送受信だけでなく、リアルタイムのトーク、お店、病院の予約、消費、あらゆるものがスマホ1台で完結するという恐るべき時代に突入したのです。

スマホを電車に置き忘れると顔が真っ青になるのも分かるような気がします。個人情報がすべて詰め込まれているのですから……。

スマホやクラウド、デジタルツールの登場で、分刻みで時間を有効活用しようという動きが以前にも増して強くなってきました。その結果、オンオフの切り替えが上手くできなくなったり、時間に追われるという弊害が出てきます。

LINEのメッセージを送ると、相手が開いたのか一目瞭然になる既読機能までついているため、便利だけど有難迷惑と感じている人も少なくないのです。

くつろげる時間や空間は気持ちのゆとりも含めて、明らかに減少気味だといえるでしょう。

手紙を書く、メモを取る

このところ手紙を書く習慣はすっかりなくなってしまいましたね。(それでも書いてる人はいるのかもしれませんが…)

そのきっかけとなったのは、1990年代のパソコンの飛躍的な普及からでしょう。手紙の変わりにメールで用件を送受信することがあたりまえとなりました。

そして2010年頃からはtwitterやFacebook、LINEなどのSNSが登場して、リアルタイムでのトークが可能になります。もはや「繋がらない」、「連絡がとれない」というのは過去の出来事になってしまいました。

伝える文化はデジタル環境で大きく変わりましたが、アナログ特有の美徳を持つ手紙の文化こそ捨てがたいものでしょう。

手紙は書くことで想いが伝えられるし、書かれた文字の表情から、どのような想いで書いているのかも伝わってきます。やはり、ここぞという気持ちを伝えるときに手紙ほど有効なものはないのかもしれませんね…。

便利さと豊かさは比例しない

一般的に便利になると、生活も豊かになると思われがちです。ところが実際はそうでもありません。

便利になったぶん、それに逆行するようにさまざまな課題が出てくるのです。ここでは豊かさと引き換えにしわ寄せが発生した事例について見ていきます。

便利さに慣れると元には戻れない

2008年に電話、ネット、MAPやメールなどの通信機能、ipodなどの音楽アプリをぎゅっと凝縮させた近未来のデバイスiPhoneがAppleから発売されました。

実際にiPhone3Gを購入した者として、当時とにかく興奮と感動が全身を駆け巡った覚えがありますね。

ガラケーがあたりまえの時代、他の端末がようやくアプリを導入しようかという時に、iPhoneは10年先の時代に到達していたのでは……と思えるような先進性と完成度を究めたのでした!

  西暦デジタル環境変化の歴史
1992日本初のインターネットサービスプロバイダ(ISP)がサービスを開始
1994日本初のダイヤルアップIP接続サービスが開始
1995Windows 95が日本で発売開始
1998Windows 98が日本で発売開始
1999ADSLが登場
携帯電話のインターネット接続サービスを開始
2000Googleが日本語検索サービスを開始
Amazon.co.jpが日本でサービス開始
2001NTTやソフトバンクをはじめとする電気通信事業者がADSL事業を開始
2003家庭向けの光回線が登場
2004mixiがサービス開始
2007YouTubeが日本語版のサービスを開始
2008iPhoneが日本で発売開始
Facebook、Twitterが日本語版サービス開始
2009GoogleがOS「Android」搭載機種を発表
2011iPadが日本で発売開始
LINEがサービス開始
2014Instagramの日本語版サービス開始
2015電気通信事業法改正
2017Google Homeが日本で発売開始
TikTokがサービス開始
2018PayPayがサービス開始
デジタル環境変化の歴史

iphoneを使って痛感したのは、もう元には絶対に戻れないということです。それはそうでしょう。最新鋭のデジタルデバイスを持つ満足感と利便性は何ものにも変えがたく、ガラケーなど一切目に入らなくなったのです。

人間は一度便利さに慣れると、もう過去には戻れない習性があるのかもしれません。それと同時に機能が改善されてアップデートして、ますます便利になることを願う自分がいるのです……。

相次ぐ書店、CDショップの閉店

2000年の始め、Appleが音楽データを保存して聴けるミュージックプレイヤーipodを満を持して発売しました。当時ipodの登場は時代を先駆けた画期的な企画商品として一世を風靡します。

発想は1980年代のソニーのウォークマンのように音楽を身につけて気軽に街に出ようということだったのでしょう。でも決定的に違うことがあります。

ipod Classic

それがアナログか、デジタルかということですよね。音楽をデータ形式で保存し、選曲、音量調整、早送りなどが直感的にできるipodはその後の成長の余地を充分に残していたのです。

その後はWindowsからも独自のMP3プレイヤーが続々登場します。

ミュージックプレイヤーが成熟期を迎えた後、端末にデータを保存しなくても音楽が聴ける時代を迎えます。時代は好きなときに好きな曲を自由に聴ける音楽配信サービスが主流になったのでした。

その後は皆さんご存知のようにCDの売上が大幅に減ったため、お店の縮小や閉店が相次いでいます。

今ではあまりCDショップに立ち寄ることも少なくなりましたね。お店自体も激減したのもありますが、ルーティンのようにショッピングを楽しんだのが「今は昔」という感じで寂しい限りです。

ショップで新譜が出るたびにワクワクしながらジャケットを探したり、掘り出しものを見つけたときのうれしさはたとえようのないものだったのですが、それも過去の話ですね。

音楽を聴く楽しみは聴覚だけでなく、視覚、触覚などさまざまな要素があります。もちろんWeb マガジンサービスが主流になって激減した書店も同様かもしれません……。

アパレルブランドの二極化

ユニクロ 

2000年頃からユニクロやH&M、GAPなどファストファッションブランドが低価格を実現した商品を続々投入して、アパレル業界は本格的な価格競争の時代に突入しました。

ブランドファッションや高品質の衣料品は手が出ないと思っていた方々にとって歓迎すべき現象でしたね!

時代のニーズに沿ったデザイン、流行をすぐに反映させる速さ、種類の多様性など、価格と品質のバランスを兼ね備えたラインナップは多くの人の支持を急速に集めたのです。

低価格と迅速な商品化実現の決め手になるのが、自社ブランド商品の企画から製造、流通、販売までの流れをすべて自社で完結させるSPAというビジネスモデルです。

SPA(製造小売業)の流れ

しかし時間の経過とともに課題として浮かび上がってきたのが経営モデルの二極化と商品の均一化でした。

ファストファッションの台頭によって既存のアパレルブランドは軒並み苦戦を強いられるようになります。

結果的にアパレル業界はファストファッションと高級ブランドの二極化現象がどんどん進むようになりました。

またファストファッションのシェア率が高くなるにつれて、同じ商品を来て街を闊歩する人に出会うという「ちょっと困った」事例も増えてきたのです。

現在は実店舗をほとんど持たずに、流通と販売のコストを最小限に抑えるオンライン中心の事業体も現れるようになりました。

自分らしさを表現する、自分が着たいもの、こだわりたいものを適正価格でじっくりセレクトできるお店というのは今後限られてくるのかもしれません。

個人の負担が増大

便利になったのはいいが、一人に過剰な負担がかかるようになったのも困った問題でした。それはWeb デザインやDTPなどの作業に顕著に現れたのです。

主にMacでデザインやDTPを担当している者として、これは今も変わらぬ切実な問題です。アナログ時代(1990年以前)、アナログとデジタルの混合時代(1990年頃から2000年頃まで)は仕事が大変でもデザイナーの役割は限定されていました。

それは当時の社会構造から成る必然的な分業制という作業スタイルだったためです。

当時は印刷原稿の入稿のために、写植屋さんに級数や行間、字間などを指定したり、写真の位置を指定したり、ロットリングで罫線を引いたり、版下の台紙を準備したり…。文字どおりアナログ三昧な作業でした。

しかし現在は最初から完成イメージと同じ状態のデータを作ることができるし、必要とあらばイメージを少しずつ変えながら4案でも、5案でもあっという間に作り上げることができます。

「PCは万能だ!」「何でもできる」(いやそうは言ってもデザインや制作は全部私がしてるんですけど…)これがクライアントさんの誤解を生む始まりになったのかもしれませんね…。

メリットデメリット
オリジナリティを発揮しやすい
作業のみに集中できる
細かなニュアンスを表現できる
感覚に訴えやすい
変更や修正が面倒
データの転用不可
印刷原稿の保存が場所をとる
作業に時間がかかる
アナログ作業のメリット・デメリット
メリットデメリット
デザイン案を素早く何案も作れる
修正・追加が簡単
データの転用が簡単
印刷所への入稿が楽
アプリ環境に左右される
データ作成のとき、一人に負担がかかりやすい
オリジナリティを出しにくい
作業環境を整えるのに時間とコストがかかる
デジタル作業のメリット・デメリット

困った問題はそれだけではありません。デザイナーはテキスト入力から、画像セレクト、補正やレイアウト、修正、フィニッシュワークに至るまで、すべて一人で片付けなければならないのです。

もちろん人件費の削減という理由もありますが、かつて存在した下請け業者(写植、製版etc)がないこともあげられるでしょう。

結果的にはデジタル入稿のため仕事がはかどるという理由で、いくつもの仕事を短期間、短時間で掛け持ちせざるを得ない状況に陥った人も少なくないのです。

人間関係の希薄さ、危うさ

デジタル環境が進化して便利になればなるほど人間関係のあり方にも大きな変化が表れてきました。しかしそれが私たちの理想とするものだったかといえば、決してそうではなかったようです。

インスタントな関係

今世間ではインスタント食品が人気を集めています。

手軽で手間がかからず美味しく食べられるのが人気の理由だそうですが、昨今の人間関係にも同じようなことが言えますね。

とにかくとてもドライであっさりしているのです……。「ダメだったらまた新しい友人探せばいいや」とか、「あの人とは合わないから距離置こう♪」のように。

これは人と人とを結ぶ関係性がデジタル環境が整備されることで、どこまでも手軽でシームレスになっているところが大きいでしょうね…。

顔のみえないデジタル環境では、人間関係の安易な深入りはさまざまなリスクを負う危険性が高まりやすくなっているのも事実です。

あくまでもスマートに、シンプルにリスクを負わない関係性だけを追っているというのが実情なのかもしれません。

マッチングアプリの出会い

出会い系アプリ、マッチングアプリが注目の的になっています。コロナ禍で人に会えない期間が長かったぶん、よけいに出会いを夢見て会員登録する人が増えたのかもしれません。

ただし出会いのきっかけにするのは悪くないかもしれませんが、手軽で利用が簡単なだけにアプリに頼り切るのはリスクが高いし、危険です。

名前はもちろん、年齢、職業、年収、スタイルなどいくらでもカモフラージュが可能だからです。オンライン上で自分を飾ったり、虚像を作り上げることは誰でも簡単に出来てしまいます。

会ってもいないのに「こんな素晴らしい人がいた♪」「ラッキー!」などと妄想を膨らませるのは絶対にやめましょう。

アプリのチェック項目はたくさんあります。

まず身分証の提示や独身、既婚などを確認できるアプリなのかどうかを確認してから、登録や利用をすることが大前提でしょう。

登録会員のプロフィール写真が極端にイケメンだったり、絵に描いたような美女の場合は疑って間違いありません。年収や職業などがいわゆる高スペックな記載があるのも注意が必要でしょう。

アプリの運営側からすれば、いかに会員を獲得して安定的に運営するかということに焦点が注がれるのは当然といえば当然なのですから。

個人情報は約束されるが、個人のプライバシーは約束されない

デジタル環境が整備され、誰もが簡単にデータを扱えるようになった現代。最も怖い問題が個人データの情報漏洩です。

銀行や役所など個人情報を扱う登録サイト、アカウントが無限に増える中で、それを破綻させようと攻撃を仕掛けてくる心ない人たちも増えてきました。

漏洩問題が頻発しているためセキュリティに対する意識は年々上がり、対応策も少しずつ講じられてきてはいます。

しかしそれ以上に深刻な問題もあります。

ネット上の掲示板やSNS上での個人攻撃、中傷・罵倒が後を断たないことです。そのような現象を警告したり、告発する機関もありませんし、運営側の自浄作用もありません。

まさに野放し状態といってもいい状況ですが、心ない投稿やメッセージは炎上することでさらに被害者の心を傷つけ追い込むことになります。

国でも個人情報の扱いには慎重に対応していますが、個人のプライバシー問題までにはとても追いついてない状況といっていいでしょう。

無限の可能性を秘める

デジタル環境はこれまでアナログの時代には到底考えられなかったさまざまなメリットがあります。

考え方や発想の転換次第で、デジタル環境はあなたに多くの恩恵や豊かさをもたらしてくれるでしょう。ここではその内容について見ていきます!

自分らしさを表現

現在離れた人と連絡を取ろうと思ったらどれだけの手段があるのでしょうか?

1980年頃までは連絡するといえば固定電話か、もしくは手紙でした。それだけに返事が返ってくると妙にうれしかったし、信頼関係を確信できたものです。

今は比べられないほどたくさんのツール、アプリ、方法、手段があります。

メールはもちろん、スマホの通話、LINEのトーク、通話、twitter、場合によってはZoomのオンラインミーティングなどと選択肢は多く、用途やフィーリングで選ぶこともできます。

大切な人への感謝の想いを伝えるとき、アプリのデザインツールなども役に立ちます。テンプレートの中から自分の好み、相手のイメージに合うものをセレクトしてアレンジすれば心のこもったギフトメッセージとして重宝されるでしょう!

コロナ禍で故郷に帰省できないときに重宝したZoomやSkype、LINEのメッセージツール、Instagramなどでリアルタイムで近況を共有するのもいいですね。

自分の趣味、スタイルにマッチしたさまざまなアプリを駆使して自分らしさを表現すること、伝えることは日常を刺激的にし、感動と喜びを共有することが可能になります。

SNSは使い方次第

LINEやTwitter、Facebookなど、今やSNSは意思疎通のためになくてはならない必須の基本ツールになっています。

問題は使い方ですよね。

言葉は生きています。恐ろしいくらい人間性が文面に出ます。

Twitterの掲示板を眺めたりすると、目を覆いたくなるような中傷、罵倒の限りを尽くした投稿によく出くわします。

特に掲示板などに投稿する場合は、怒りや憎しみの感情を文章にぶつけるのはとても危険なことはいうまでもないでしょう。

基本は拙い表現であっても相手に対する感謝の想いから、「ありがとう」「これからもよろしくね」など、素直に励ましたり、共感することが一番ですね。

また想いや感情を絵文字を入れてメッセージを送ると、難しい言葉や表現を使わなくても気持ちがストレートに伝わるし、型苦しさから解放されたりします。

そしてSNSに閉塞感やストレスを感じたら、いつでも距離を置く勇気も必要でしょう。躊躇せずに中断して心身の回復を第一に考えてください。

相手の立場を尊重して物事を考えたり、心をオープンにしてこそSNS でも深い交流が可能になります。「親しき仲にも礼儀あり」とは昔からよく使われることわざですが、SNSの交流も同じことが言えます。

SNSの情報は命の綱

災害時の情報発信にSNSほど役に立つものはないでしょう。

2011年の東日本大震災の時、Twitterにはテレビやラジオ、自治体などの情報がカバーできない被災地の現状や避難所の情報、必要な物資について刻々とリアルタイムで情報提供がありました。

また、被災地では電話がつながりにくかったため、一般の人たちから寄せられたSNSでの情報などで安否の確認が行われて一躍話題となったのです。

その後、皆さんご存知のようにSNSの災害時の役割の大きさや存在感は増すばかりですね。

ユーザーからのさまざまな有益な情報が寄せられることで、「今どうしたらいいのか」という判断を促す有効な力になるのです。

生活の課題、身体のハンデを補える

デジタル環境が整備されることでハンデとなった部分を補い、生活で困ることが解消される手がかりとなるでしょう。

近隣にスーパーがなかったり、歩いて買い物に行くのが難しい場合は、ネットスーパーやネットショッピングを紹介してあげるのも良いかもしれませんね。

文字が見づらい人や耳が遠い人にとっては、拡大表示、読み上げ機能、音声で操作できるスマートスピーカーなどは重宝するかもしれません。

健康管理を意識したいのであればスマートウオッチを装着してみるのも一つの方法でしょう。つけるだけで24時間、健康状態のモニタリングも可能です。日々のエクササイズを促したり、睡眠状態や体脂肪率の管理もできます。

これまで身体が思うように動かなかったり、あきらめていたことが、デジタル環境の整備で生活にさまざまなチャンスも訪れるようになるでしょう。そのことが多くの人に喜びと希望を与えるきっかけになるかもしれないのです……。

まとめ

デジタル環境が世に浸透し始めてから、およそ30年あまりの年月が経ったように思います。その間社会も恐るべきスピードで変貌を遂げてきました。

周囲を見渡すとデジタル環境がすっかり暮らしに溶け込んでいるため、これがあたりまえだと思われがちです。しかし20数年前はネットワークにつながっただけでも歓喜の叫びをあげていました。

デジタル環境の便利さに慣れすぎたため、そこからくる弊害や問題もたくさん生じているのは間違いありません。

これからの時代は一人一人がデジタル環境のメリット、デメリットをしっかりとわきまえつつ、個人や社会を豊かにするさまざまな努力をしていかなければならないでしょう。

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