あなたの汗は健康的な汗?病的な汗?汗で分かる健康状態!

近年、温暖化が着実に進んできているのか、夏の猛暑が半端でありません。しかもその暑さは年々激しさを増してきています……。

そうなるとどうしても気になるのが暑さ対策の一つ、「汗とのつきあい」ですね。汗とどのようにつきあうかで夏の過ごし方も一変しますし、強いてはこれからの生活に多大な影響も及ぼします。

そんな身近で、健康には欠かせない汗の大切さと、「良い汗、悪い汗」の判断基準やその対策方法を見ていきたいと思います。

目次

汗の働き

そもそも汗にはどのような働きがあるのでしょうか? さっそく見てまいりましょう。

体温の調節

汗の最大の働きは体温を調節することです。

当然のことながら、気温が上昇したり、運動をしたりすると発汗しますよね。また風邪の発熱などで体温が高くなると汗が出ます。風邪で高熱が出たときに大量に汗をかくのは、病原菌の作用で上昇した体温を下げるためなのです。

上昇した体温は、汗の水分が皮膚上で蒸発する際に熱が奪われ(気化熱)ます。それによって体温を下げて常に36.5℃ほどの平熱に保つことが出来るのです。

健康状態が把握できる

汗が大切なのは、現在の健康状態を知ることができるからです。特に大切なポイントは次の3つになるでしょう。

  1. 汗の粒の状態
  2. 爽快感がある・ない
  3. 乾きやすい・乾きにくい

①は健康な状態の場合、汗の粒が小粒で比較的さらっとしています。

②の汗が出たときに爽快感があるかどうかも大切なポイントです。もし汗が出て不快な感じがつきまとったり、疲れてしまうような時は少し気をつけたほうがいいかもしれませんね。

③は②と少し似ています。汗をかいたときに、タオルでさっと拭けば乾きやすいのかどうかが大切なポイントになります。

危険な汗の状態

ベタつく汗

身体にまとわりつくようなベタつく汗。

いわゆる不快感の強い汗の代表格かもしれませんね。乾きにくさも不快感を増し加えているといえるでしょう。一度に大量にかく汗に多く、ミネラル分が血液に再吸収されないため、塩分濃度の高い汗になってしまいます。

しかもアンダーシャツが濡れて乾きにくいため、体温調節が効きにくいというデメリットもありますね。

においがキツイ

汗をかくと酸っぱい臭いや、物が腐ったような臭いがすることがあります。

余分な物質が含まれる汗は粘着性があります。ベトベトして蒸発しにくいため、皮膚表面の雑菌がそれをもとに増殖し、加齢臭のようなにおいを発しやすくなるのです。

疲れやストレスが溜まっているときに、汗のにおいが強くなることもあります。 汗のにおいが強いときは休養のサインかもしれませんね……。

汗が出ると疲れる

汗はたくさん出ればいいわけではありません。肝心の汗が蒸発しなければ、不快感がつきまとうし、体温の調節もうまくいかなくなるでしょう。

いわゆる「悪い汗」はダラダラ流れるだけでなく、身体の大切な成分(ミネラルなど)を失いやすいので、大量に発汗するとぐったり疲れてしまいます。

健康的な汗の状態

汗をかくと爽快感がある

一番大きな特徴は汗をかいても爽快感があるということです。「良い汗」は限りなく水に近いので、皮膚の表面から蒸発しやすく、効率的に体温調節ができます。

汗をかいた後は体温が下がり、シャワーを浴びた後のようにすっきりするのも大きな特徴といえるでしょう。

サラサラしている

汗がサラサラしています。全体的に汗の粒は小粒で乾きやすく不快感が残りません。いい汗をかくと身体の代謝が高まると同時に、血行がスムーズに促進されます。

人は体温が上昇したとき、体温を下げるために汗腺から汗を排出します。体温調節もしてくれるのもうれしいところです。

臭いが少ない

実は汗は、血液からつくられています。

汗として排出されるときに、血液中に含まれる大切な成分のミネラルなどは、ろ過して血管に戻されます。

このろ過機能がきちんと働いているのが健康的な汗です。水のようにサラサラしてにおいがなく、蒸発しやすいので、少ない量でも効率良く一定の温度に保ってくれます。

ニオイの発生源と汗の種類

汗のニオイとは?

悪い汗は汗をかくと同時にミネラル分が皮膚に残ってしまいます。本来はろ過されて血液に再吸収されるべきものなのですが、汗腺が充分に働いていないために起きてしまいます。

それが皮脂腺にたまって酸化した古い皮脂と結びつくと、雑菌が繁殖してにおいが発生しやすくなります。、もちろん肌にも良くありません。

良い汗と悪い汗の違い

簡単に決めつけられない場合もありますが、良い汗と悪い汗のおもな特徴と違いは次のようになるでしょう。

特徴・種類良い汗悪い汗
汗のようす小粒大粒
汗の粘度サラサラベタベタ
乾湿状況乾きやすい乾きにくい
臭いしないする

汗腺機能を鍛えるポイント

昨今の猛暑により、オフィスでも自宅でもエアコンをフルに使用する機会が増えてきました。その結果、汗腺を働かせる機会が減ってきているのは確かです。

しかし汗腺のろ過機能は良い汗をかくための絶対条件です。汗腺機能がきちんと働いて、良い汗がかけるかどうかは、どのような環境で生活しているか、または意識するかによって大きな差が出てくるかもしれませんね。

以下は汗腺機能を比較的手軽に鍛えられるものをとりあげてみました。一度試してみるのもいいでしょう!

浴槽につかる(部分浴)

夏は暑いからシャワーだけで済ませようと考える人が多いのではないでしょうか。

確かにシャワーは手軽だし、汗を流してスッキリしますが、身体の深部を温めるわけではないので片手落ちになりがちです。38〜40℃ぐらいのお湯にゆっくりつかることで疲労がやわらぐし、自律神経を整えることもできるでしょう。

浴槽に少しだけお湯をためて汗腺トレーニングを行うこともできます。 熱めのお湯(43〜44℃ぐらい)を少なめにためて、ひざ下と手の肘までを約10〜15分つけるといいでしょう。

有酸素運動

汗腺を活性化するには、長い時間をかけてじっくり汗をかくことが大切なので、階段の上り下りやウォーキングなどの有酸素運動はそれに適しています。

身体に少し負荷をかけて、軽く汗ばむ程度(中等度以上の強度)の運動を毎日、60分から90分ほど行なうとよいでしょう。 運動中はもちろん、運動前後も水分やミネラルの補給を忘れないでください。

注意すべきことは決して無理し過ぎないことですね。むやみに身体を動かしたり、長時間長い距離を歩くのもおすすめできません。

就寝前のストレッチ

ストレッチは筋肉を緩めることを主としていますが、自分を見つめ、自分の身体と対話する貴重な時間ともいえるでしょう。

毎日の習慣として、正しい姿勢、正しい動きがとれるようになれば、血液の循環がスムーズに促されるだけでなく、心身の健康も取り戻せるようになるでしょう。

じわっと汗が身体ににじむ程度に身体に負荷がかけられれば良いかもしれません。血流が良くなることで、正常な体温を保てるようになり、免疫力は大きく向上しますね。

足湯

身体に負担をかけないで手軽に全身を温められる最良の方法が足浴です。ご存知のように、足裏には消化器系をはじめとする身体のあらゆる部分の反射区やツボがあります。

つまりこれらの反射区やツボを温めることは効果的に身体を温める最適の方法といえるでしょう。足浴は入浴するほどの体力がない場合や、時間をかけずに簡単に済ませたい場合にはうってつけの温浴です。

よもぎ蒸し

最近はどこのスパや入浴施設でもサウナが大人気です。汗をたくさんかいて、「心身を整える」というのがキャッチフレーズのようです。しかし高齢者や糖尿病などの持病がある人、基礎体力が弱い人には身体に負担がかかりやすくあまりオススメできません。

一方でオススメなのがよもぎ蒸しですね。よもぎ蒸しは、よもぎの蒸気を浴びることで、身体の芯をジワジワ温めながら発汗します。代謝アップはもちろん、体内に溜まった老廃物、毒素の排出をスムーズに促す効果もあります。

また、経口摂取よりもはるかに吸収率が高い粘膜(膣、肛門)からダイレクトに蒸気を吸収できるのもす大きなメリットですね。

冷え性の人だけでなく、汗が出にくい人、泌尿器系、婦人科系疾患、胃腸障害のある人でも、続けることで思わぬ効果が期待できるかもしれません。

まとめ

汗は体温を適切な温度に保つ大切な役割があることを認識していただけたのではないでしょうか。

そして健康的な汗はサラッとして不快感がないということです。どうも汗がベトベトしていて、疲れやすい……。そんなときはご自分の体調を見つめ直す機会かもしれないですね。

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