コンタクトレンズをいつも装着している方……。「どうも最近目が疲れる」、「目がいつもゴロゴロする」、「最近よく充血して困るな」、こんな症状を抱えていませんか?
レンズが合っていないのかもしれないし、汚れが付着しているのかもしれません。もしかしたらレンズが破損しているかもしれませんね…。
破損していたり、キズが付いていたらすぐに新しいレンズに取り替えるか、しばらく使用を控えるのがベストかもしれません。
でもそうでないとしたら、もっと基本的なコンタクトレンズのベースカーブが合ってないためかもしれませよ。
ベースカーブとは?
皆さまコンタクトレンズを購入するときは価格はもちろん、度数や水分量、酸素透過率など、いろんな条件を比較して購入すると思います。
でも一番のキーポイントのはずなのに忘れられやすいのがベースカーブ(BC)です。
眼球の曲がり具合の数値
コンタクトレンズは目の形に合うように、緩やかに曲がっているのは皆さんよくご存知ですよね。
目の曲がり具合(カーブ)は誰もが同じわけではありません。人によってカーブの度合いは微妙に違うのです。そのため、レンズが目にフィットするように、曲がり具合を数値(mm単位)で表したものをBC(ベースカーブ)と言います。
このBCの数値が小さいとレンズの曲がり具合(カーブ)がきつくなり、BCの数値が大きいとレンズの曲がり具合がゆるやかということになります。
コンタクトレンズは直接目に装着するものです。自分の眼の曲線に合うベースカーブのレンズを選ぶこはとても大切です。
安定装用の基本
コンタクトレンズを長く装用していこうとお考えの方で絶対におさえておきたいポイントの一つがベースカーブです。
私も近視が酷いので、ずっとレンズにお世話になっています。今ではレンズなしの生活など考えられないほどですね……。
レンズを装着し始めて2か月めの頃、困った問題が起きました。レンズにキズが付いてるわけではないのに目の充血が止まらないのです。
そこで眼科の定期検診のときに先生に尋ねてみました。すると「うーん、もしかしたらそれはベースカーブがキツいのかもね」という答え。
そして先生は私のカルテを取り出して、レンズカーブの数値を確認すると、「今8.5だから9.0で処方しましょうか」と仰いました。
もちろん断る理由など何もなかったので、「はい」と1つ返事でお願いしました。
不調の原因はベースカーブだった
ベースカーブなんてまるで意識したことがなかったのでびっくりでしたが、レンズケースを見ると確かにBCと書かれた数値が目に入ってきます。
最終的には「この9.0を使って問題なかったら、そのまま使い続けましょうか…」ということで、同意しました。
いざ使い始めると驚きました。目の窮屈な感じがまったく無くなりましたし、あれほど悩まされていた充血がその日から嘘のようにストップしたのです!
その後3か月使っても症状に異常が出ませんでしたので、ベースカーブを確認して購入することはつくづく必須条件だと実感しました。
ベースカーブが合わない場合
ベースカーブが自分の目の形に合わないとトラブルが頻発するようになります。ベースカーブがきつい場合とゆるい場合の両方の症例をあげておきます。
ベースカーブがきつい場合
充血・ゴロゴロ感
ベースカーブが目の丸みよりきつい場合は、レンズの先端の部分が目に当たってしまい、ゴロゴロするような違和感が出たりします。ゴミが入っていないのにゴロゴロする場合は、ベースカーブがきつくないか疑ってみましょう。
また、目を必要以上に圧迫し、負担をかけることで目の充血が起こってしまいます。
「ゴミが入っていない」、「レンズが破損していない」、それなのに目の充血が長期間とまらない場合はすぐに眼科に相談して、ベースカーブを確認するなどしてみましょう!
ドライアイ
ベースカーブがきついと、レンズの先端が目にあたり、涙の流れを塞いでしまいます。
そのため、黒目に涙が行き届かなくなりドライアイになるのです。ドライアイは、ゴロゴロするなどの不快感や傷の原因にもなりやすいので、カーブがきつすぎるレンズは要注意です。
ベースカーブがゆるい場合
レンズのズレが生じる
ベースカーブが目の丸みよりもゆるい場合は、目の中で少しずつ移動するために様々な違和感が生じやすくなります。
はずれやすいと目の状態が気になり、何度も手で装着し直すようになります。その際、菌が目に入る可能性があるので要注意です。
かゆくなる・結膜炎
レンズがずれやすくなると、知らない間にかゆみが生じます。
かゆみが気になって何度も目をこすったりすると、目に傷がつく恐れがあります。また目やにの発生や結膜炎を引き起こす恐れもあります。
ベースカーブを測定するには
眼科で検査するのが確実
ベースカーブの数値については、現在のところ自分では測定できません。だからといって 面倒だからという理由でベースカーブを適当に選ぶのは大変危険です!
ベースカーブの測定にはレフケラトメーターという機械が使われています。眼科で検診をしたことがある方ならご存知でしょう!
機械の台に顎を乗せて、レンズを覗き込むものです。気球や家の絵が表示されたりしますよね…。
時間もほんの数十秒で終わります。もしベースカーブが不明な方は眼科で必ず診察してもらいましょう。
まとめ
ベースカーブを測定することの大切さ、分かっていただけたでしょうか?
最後にベースカーブのポイントをまとめてみました。
①ベースカーブは目の丸みに近いカーブの曲がり具合を数値で表したもの。
②ベースカーブはコンタクトレンズを長く装用する人にとって必須条件。
③ベースカーブが合わない症状は充血、ドライアイ、結膜炎など。
④ベースカーブは自分で測定できない。必ず眼科で診察を!