最近コンタクトレンズのバリエーションが急速に増えてきています。それと同時にレンズの需要がますます高まってきているのも感じますね。
レンズのメリットといえば、本来の自分を演出できることもありますが、やはり機能的で動きやすいことや、気候条件や汗などに左右されるストレスが少ないことでしょう!
今回はさまざまなレンズのラインナップから、どれを選べばあなたの願うセレクトができるのか項目別に見てまいりましょう。
レンズの種類
コンタクトレンズは大別すると、ソフトコンタクトレンズ、ハードコンタクトレンズの2種類に分けられます。
ソフトコンタクトレンズには従来どおりの定期交換タイプの他に、使い捨てタイプと短期の定期交換タイプがあります。
レンズの種類
ハードかソフトで選ぶ
ここではハードレンズとソフトレンズのおもな特徴やメリット、デメリットなどについてまとめてみました。
ハードレンズの特徴
ハードコンタクトレンズはおもに硬いプラスチック素材で作られています。
レンズのサイズは黒目より小さいものがほとんどです。光の屈折や透過に優れていて、ピントも合わせやすい特徴を持っています。
また酸素を目に届けやすいというメリットがあります。
メリット
①酸素透過率が高い
眼にとって酸素がたくさん供給されるのはとても大切な条件のひとつ。
ハードレンズは眼の上でよく動くのが特徴です。そのため涙の入れ替わりが多く、眼への酸素供給量が大きくなります。
②ピントを合わせやすい
ハードレンズの光学性能の高さは昔から評判でした。その最大の効果がピントを合わせやすい。モノがぼやけて見えないということです。
③乱視の矯正効果が高い
ピントを合わせやすく乱視矯正力が強いレンズです。一般のハードレンズを装着するとかなりの確率で乱視矯正が可能です。
どうしても、矯正しづらい乱視の場合は乱視矯正に特化したレンズもあります。
④眼の異常に気づきやすい
硬い素材のため、眼の異常にすぐに気づきやすいメリットがあります。
デメリット
①慣れるまで時間がかかる
やはり相性がありますね。硬いだけに装着したときの違和感は多分にあります。
ソフトレンズに比べると慣れるまでかなり時間がかかります。一般的には2週間から1か月ほどでしっくりくるようになるでしょう。
問題はそこまで辛抱強く装着できるかですね……。
②運動時に外れたりズレたリする
これもハードレンズ最大のウイークポイントです。硬い素材のためにズレやすく外れやすい傾向があります。激しい運動にはちょっと不向きかもしれません。
ハードレンズが合う人
①見やすさを第一に考える人
ハードレンズは硬い素材で作られていますが、光学的に大変優れています。ピントを合わせやすく、見えかたにムラがありません。強度の近視や乱視のかたにはオススメです。
②激しい運動をしない人
硬い素材で作られているため、レンズが外れやすい傾向があります。一般的には日常生活の延長くらいの行動パターンが多い人に合っているでしょう。
ソフトレンズの特徴
ソフトコンタクトレンズは、水分を含んだやわらかい材質のレンズです。
レンズのサイズは黒目よりも大きくなっています。眼に馴染みやすく、違和感が少ないというメリットがあります。
角膜にぴったりフィットして、レンズがズレたり、外れにくい特徴もあります。
メリット
①装着しやすい
ソフトレンズは何といってもこれです。
ハードレンズが眼に合わず、レンズ装着を諦めかけてた人が、ソフトレンズは一発で眼になじんだという話はよくあります。
つけ心地も抜群で、時には装着しているのを忘れてしまうほどです。
②激しい動きに耐えられる
ソフトレンズは角膜より大きいサイズのため、外れたりズレたりしにくいです。それは素材が水分をたくさん含んでいて柔軟性が高いことも大きいでしょう。
デメリット
①雑菌が付着しやすい
一番の問題はこれでしょう。これはソフトレンズの素材や構造上、しかたないかもしれません。当然まめなケアが必要になってきます。
②酸素透過率が低め
ソフトレンズの構造上、潤いを水分量で補う傾向が強いため、酸素透過率は低めの製品が多い傾向です。
ソフトレンズが合う人
①激しい運動をする人
素材に水分を含んでいて柔軟性があり、角膜をしっかり覆っているためズレがほとんど生じません。激しいスポーツをする人にもオススメできます。
②装着感を大切にしたい人
硬いレンズは合わなくても、ソフトレンズはつけたそのときからすんなり眼に馴染むことが多いでしょう。装着を忘れてしまうほど快適に過ごせます。
ハードレンズ・ソフトレンズの比較
レンズの比較表
使い捨てレンズを選ぶ
最近シェアが急増しているソフトレンズの使い捨てタイプ。
1dayタイプや2週間タイプがメインです。特に1dayは一日使用したらそのまま捨てるだけで、ケアがいりません。
現在では素材にシリコンハイドロゲルを使った高性能の1dayタイプ、2weekの商品も続々登場しています。
1dayタイプ
毎日新しいレンズに切り替える使い捨てレンズ。1dayのためケアは必要ありません。一般的に一箱に片眼30枚入りとなっています。
メリット
①ケアが必要ない
使い捨てレンズの代名詞のような存在。装着し終わったら捨てるだけ……。毎日のケアが必要なく、いつも新しいレンズで出発できます。
忙しいビジネスマンには大いに時短となり便利かもしれませんね!
②装着しやすい
ソフトレンズの装着しやすさがそのままです。ただし何度もつけたり外したりという動作にはあまり適しませんので要注意!
③さまざまなシーンで使える
アクティブに活動したい場合にとても重宝します。平日はハードレンズを使う人が休日のみ装着したり、旅行やスポーツ用に使うというのもいいでしょう!
デメリット
①素材の強度はそれなり
1dayタイプの性質上、素材は決して丈夫というわけではありません。無理な力が加わったり、爪をたてると簡単に破れたり、傷が入りやすいので注意が必要です。
②一度使用したレンズは使えない
デメリットというより、使用上の最低限のルールとして守りたいところです。たまに2、3日と使い続ける人もいますが、眼に大変な負担となります。絶対的にNGです。
2weekタイプ
毎日のケアをしながら、2週間連続装用できるレンズです。一般的に1箱に6枚入りになっていて、3か月分の使用ができます。
メリット
①素材が比較的しっかりしている
2weekタイプのレンズは1dayタイプより、素材は丈夫でしっかりしています。スムーズに装着できてストレスがありません。
②コスパが優れている
1dayタイプに比べると割安でコストパフォーマンスに優れています。毎日のケアをしっかり続けていける人にとってはこれで充分かもしれません。
デメリット
①毎日の洗浄・消毒が必要
使用後の毎日のケアが必要になります。こすり洗いと保存液に浸して消毒(3〜4時間放置)するのがケアの流れです。
②開封後の使用に注意
2weekタイプは毎日ケアをしながら2週間連続装用できるレンズですが、開封後の使用には注意が必要です。
たとえば開封してから未使用で2週間以上経ってしまった場合は装着できません。使わない場合は開封しないようにしましょう。
5つのチェックポイント
コンタクトレンズは「私」のイメージや生活を変える魔法のツールです。
とはいうものの、直接眼に装着するいわゆる医療機器です。使い方を誤るとさまざまな支障が出る恐れがあることをあらかじめ理解しておきましょう。
特に最初にレンズをどのように使うかは、その後の生活にも影響を及ぼす可能性が高いので注意してください。
眼科医の処方せん
まず最初に自分に合うレンズを決めて装着を開始する場合は、必ず眼科医の診断と処方せんが必要になります。
視力検査はもちろん、眼圧測定や涙の量、レンズ装着のシュミレーション等で状態を確認することで、あなたの眼にふさわしいレンズを初めて選べるからです。
度数(POWER / PWR / P / D / SPH)
コンタクトレンズの度数は視力矯正の強さを数値で表したものです。
メーカーによって表記は若干変わります。近視用は度数がマイナス(-)で、遠視用は度数がプラス(+)です。数値が大きいほど度数も強いということになります。
なおPOWER:0.00は、度数が入っていないレンズです。
ベースカーブ(BC)
意外に大切なのがベースカーブです。
ベースカーブ(BC)とは、レンズの曲がり具合の数値を表したものです。コンタクトレンズは目に合うようにゆるやかに円形に曲がっています。
一般的にBCの数値が小さいとレンズのカーブがきつく、BCの数値が大きいとレンズのカーブがゆるやかということになります。
この数値を適当に選んでしまうと、後でいろいろと困った問題が出てきます。
たとえば他の人が8.7にしてるから自分もそうしようというのはオススメできません。
なぜなら個人によってカーブの適正は微妙に違うからです。カーブが合わないと充血が常態化したり、眼に負担がかかってしまうので要注意です!
必ずお店で試し装着するなどして、自分に合うカーブを確認しましょう。そして必ず1か月から3か月以内に眼の診断を受けたほうがいいですね。
酸素透過率
処方箋に記録されていませんが、レンズの酸素透過率は装用感にも影響します。
ソフトレンズは全体的に低めですが、最近はシリコンハイドロゲルを素材とした酸素をよく取り込む高性能のレンズも登場しています。
製品によってかなり幅がありますし、それぞれの特徴がありますから、よく吟味しつつ選びたいですね。
眼にどれくらい酸素を通すかということも、あらかじめ確認しておくべきでしょう。
デイリーケア
そのレンズがいつも快適に装用できるためには毎日どのようなケアが必要かを確認しなければなりません。
レンズの特性に応じたケア方法をしっかりと認識しておきましょう。またライフスタイルに合うレンズを選ぶのも一つの方法でしょう。
まとめ
どうでしたか?
自分にふさわしいレンズのイメージが浮かんできたでしょうか…。
ご自身の眼の状態をしっかり認識して、ライフスタイルに適したレンズを選ぶことは長いレンズ生活を間違いなく豊かにします。
眼に負担をかけずに、レンズであなたの目元が末永く優しく輝いていくことを願っております!