心身のリセットこそ、生活に豊かさを取り戻す重要ポイント

私たちは「リセット」という言葉をよく使います。

「リセット」についてはパソコンを初期化するときなどでお馴染みかもしれませんね。でも「心身のリセット」ということになるとちょっとわけが違います。

今回は心身の健康だけでなく、モチベーションを高めたり、生活に豊かさを取り戻すためにどうしても必要な心身のリセットについて考えていきましょう。

目次

リセットとは?

まず心身をリセットする場合の「リセット」とは、どのような意味があるのかを確認してみましょう。

リセットと休養の違い

リセットと休養は、ニュアンス的には似ているように感じるかもしれません。しかし違いは明らかです。

休養は病気をしたり、疲れたときに一定期間身体を休めるものですが、リセットは休養をとるというよりも、悪い流れを断って意識転換することです。リセットすることで新たなスタートが切れるようになるのです。

つまり意識転換することで生活が自然と切り替わるようになることなのです。

ですが、心身のリセットはパソコンのように一時にはできません。少しずつ調子を整え、段階を踏みながら切り替えていかなければならないのです。

リセットと休養の違い

  • 休養………病気や過労などでやむを得ず一定期間の休みをとること
  • リセット…悪い流れを断ち、意識転換することで新たなスタートを切ること

なぜリセットが必要なのか?

リセットすると、どのようなメリットがあるのでしょうか。またなぜリセットをする必要があるのでしょうか。以下にリセットの必要性をあげてみました。

ストレスに対応するため

ストレスは私たちの生活リズムを狂わせてしまいます。

なぜなら普通に生活したり、人づきあいをするだけでも目に見えない多くのストレスを抱えるようになるから。しかもストレスは少しずつ心身を蝕んでいきます。

いつも自分のペースで生活ができたり、仕事ができればいいのでしょうが、そのような人はおそらくほんのわずかでしょう。結局毎日、糸がピーンと張った緊張状態で生活をする日々が続くようになるのです。

このような緊張状態がいつまでも持続できるわけではありません。強いストレスが生じたときにぷつんと切れてしまうことも充分に考えられるのです。

これを避けるにはたびたび意識の転換をしたり、ストレスによって受けたダメージを修復する作業が必要になるのです。

ストレスに対応するため

  • ピーンと糸が張った緊張状態で生活することはさまざまなプレッシャーとなる
  • ストレスによって受けたダメージを修復する作業が必要

自分と向き合うため

「自分と向き合う」ことは、本当は自分が「何をしたいと思っているのか」、「何をすべきなのか」、「何が理想なのか」などを真摯に自分の心に問いかけて本心を知り、認識することです。

私たちが生きる社会は、何につけても結果を出すことを要求されたり、目に見える形で事の成否を判断されることが多いですよね。もちろん結果を求めるのはいいのですが、それが行き過ぎてしまうと事の本質を見失ってしまったり、自分が見えなくなりがちです。また環境や周囲の声に流されやすくなってしまうものです。

つまり結果を求めるあまり、実績や形だけがすべてという価値観が形成されやすくなるのです。

それと同時に心身ともに疲弊してしまっているのを感じることも多いかもしれません。改めて自分と向き合う時間を持つことが必要だし、本当に大切なことは何なのかを考える時間を持つことが必要でしょう。

自分と向き合う

  • 日々の生活は結果を求めるあまり、実績や形だけがすべてという価値観が築かれやすい。
  • 本来は自分が「何をしたいと思っているのか」、「何をすべきなのか」、「何が理想なのか」などを真摯に自分の心に問いかけるべき

マイナス的な感情を克服するため

マイナス的な感情を克服することも大切です。

私たちはちょっとした理不尽な出来事や、感情のすれ違いなどでマイナス的な感情が湧きあがってくるものです。このような負の感情を少しずつ溜め込むと、知らない間にそれが飽和状態に達していることがあります。

その結果、何かのきっかけで怒りが勃発したり、憎しみの感情に耐えきれなくなるなど、深刻な事態を招いてしまいやすくなるともいえるでしょう。怒りや憎しみ、嫉妬などのようにマイナス的な感情に心が占領されてしまうと、負のスパイラルに陥りやすくなるため、対処が厄介になります。

つまりマイナス的な感情が芽生えた段階で意識や発想を転換すること、ゆくゆくはプラスに転化できるようにすることが心身の健康にもつながっていくのです。

負の感情が芽生えるのは仕方がないものの、それが心に浸透する前にリセットして意識転換することが必要でしょう!

マイナス的な感情を克服するため

  • 負の感情を少しずつ溜め込むと、知らない間に心身が飽和状態に陥る
  • マイナス的な感情や発想を転換して、ゆくゆくはプラスに転化できるようにする

心にゆとりを持つため

心にゆとりがないと、あらゆることで他人の目を伺ったり、自信が持てなくなってしまいます。

それは今抱えている仕事や人間関係、生活などで、狭い視野でしか物事を捉えられないことが大きなネックになることが多いようです。つまり心にゆとりがない状態ですよね。

「あの人はこんなに出来てるのに…」とか、「自分の器が足らないばっかりで……」などのように嘆いたり、自己嫌悪に陥る人もいますが、結局はすべてにおいて他人と比べてしまっていることが大きな問題なのです。

まずは人と比べることをやめて、自分ができることから着実に物事をこなしていくべきでしょう。また、仕事のオン・オフのメリハリをつけるとか、自分流のやり方を導入するだけでも、ずいぶんと心のゆとりが生まれてくるはずです。

心にゆとりが持てる状態をキープできるように意識改革こそ必要かもしれませんね。

心にゆとりを持つため

  • 心にゆとりがない人は、狭い視野で物事を捉えていることが多い
  • すべての事で他人と自分を比べていることが大きな問題
  • ちょっとした意識の転換をするだけでも心のゆとりが生まれるはず

マンネリを避けるため

マンネリを避けることも心身をリセットする大切な要素です。

一般的に人は何らかの目的がない限り、環境や立場が変化するのを嫌う傾向があります。確かにそれは一理ありますし、安定した生活を望むのは充分に理解できますね。

しかしそれが度を過ぎると感動や喜びとは無縁の味気ないマンネリ化した生活になる恐れを潜在的に持っているのです。

発想そのものが受け身になりやすく、クリエイティブな思考がしづらくなるのです。また成長する機会を失うことも充分に考えられるでしょう。

マンネリ化を防ぐためにも、たびたび心身のリセットが必要なのです。

マンネリを避けるため

  • 同じことの繰り返しがあたりまえになるとマンネリ化状態になる
  • マンネリ化は感動や喜びが失われ、新たな活動を起こしにくい
  • 内面から腐敗化が進む
  • 成長がストップする

心身をリセットするには

心身をリセットするにはさまざまな方法が考えられます。ここでは誰でも簡単にできるリセット法をまとめてみました。

やるべきことをすぐやる

「やるべきことをすぐやる」「物事を了承したらすぐとりかかる」「忘れないうちにすぐやる」ことは、あらゆる物事を遂行する上での鉄則です。

私たちは仕事の納期や、約束したこと、事務手続き上やるべきことなど、さまざまな人や組織、地域との契約のもとで成り立っています。そして大抵の事は期限を設けてやりとりがされているのではないでしょうか?

しかし仕事などで厄介なことを後回しにする人がいます。また「この件は〇〇日までやればいいから、もう少し寝かせよう」という人もいますよね。ですが、これはダメです。

大切なのは、決められることはすぐに決定して、実行できることはすぐに実行すること(即決・即実行)です。このような癖というか、習慣を身につけることが実はとても大切なのです。

これが習慣になれば気持ちに弾みがつきます。勢いがつくのです。またスッキリした気分で次の課題に前向きに取り組むことができるようになるでしょう。

やるべきことをすぐやる

  • 決められることはすぐに決定して、実行できることはすぐに実行することが大切
  • 即決・即実行の習慣が身につけば、スッキリした気分で次の課題に前向きに取り組めるようになる

入浴〜睡眠

一日の疲れをとるには、ぬるめの湯船に浸かる入浴が一番です。お湯の温度も38度から40度くらいに20分ほどゆっくり入浴するのがいいでしょう。

熱いお湯だと交感神経が刺激されるため、興奮して眠れなくなってしまう恐れがあるので注意が必要です。

睡眠はさらに重要ですね。あえて入浴と一緒にしたのはセットで考えたほうがより効果的だからです。湯冷めをしない程度に軽くストレッチをしてから寝床に入るのがオススメです。また寝る1時間前のスマホのゲームなどは厳禁です。ネットサーフィンなどで余分な情報を脳に記憶させるのも好ましくないですね。

入浴〜睡眠

  • 38℃から40℃のぬるめの湯船にゆっくりと浸かる
  • 熱いお湯だと交感神経を刺激して眠れなくなる可能性
  • 夜眠る少なくとも1時間前のスマホの閲覧は避ける

好きな音楽を聴く

音楽は時空を超えた芸術であり、リラクゼーションです。音楽を聴くことで、心の旅をすることは可能だし、心身をリラックスさせることも可能です。

今は音楽配信サービスを使って、好きな音楽ジャンルをアトランダムに聴くのもいいかもしれませんね。

またラジオのFM放送などで聴いてみるのもいいでしょう。疲れをとるには思考を伴ったり、相性の良くない音楽ジャンルはできるだけ避けたほうが無難です。できれば渇いた土に水がスーッとしみこむような音楽がベストでしょう。

自然音に近い音楽やヒーリングミュージックなどは限りなく気分をリセットしてくれるかもしれません。

好きな音楽を聴く

  • 好きな音楽を聴くことで心の旅が可能になる
  • 思考を伴う複雑な音楽や相性の良くないジャンルは避ける
  • 自然音に近いヒーリングミュージックはリラクゼーションに最適

香りをとり入れる

このところ日常生活でのアロマテラピーの活用がさまざまな分野に拡がっています。それは何といっても、香りを空間に漂わせるだけで、心身に浸透するリラックス環境が整うからでしょう。

人間の五感で、瞬時に脳に伝わり、心と身体にいち早く作用するのが香りですよね。「食事を味わう」、「物を見る」などを認識するには少しの間が必要ですが、嗅覚=香りはダイレクトに伝わるのです。それと同時に心身のリセットもなされていくのを感じることでしょう。

香りをとり入れる

  • 香りはリラックス効果が高い
  • 嗅覚は五感の中で最もダイレクトに心身に作用する

プチ旅行

プチ旅行は一般の旅行のように、綿密にスケジュールを組んで準備万端にして出発するものではありません。

動きやすい服装、いつでも予定を変えられる大雑把な行動スケジュール、近場で低価格の宿泊施設で休むなど、旅行というより息抜きや気分転換を目的とした小旅行といってもいいでしょう。

ふつうの旅行だと視覚、嗅覚、味覚などをフル稼働させるため、往々にして疲れが残ったり、費用の面などでさまざまな課題が降りかかったりしますよね。できれば最小限の予算にとどめて、行きあたりばったりの旅を楽しみたいものです。

ポイントはできるだけ近場で、適度に自然が豊かで落ち着くところがいいでしょう。

プチ旅行

  • 手軽、身軽、気軽、できるだけ心身の負担を少なくした旅は、ちょっとした気分転換に
  • 短い時間を濃密に過ごすことの満足感
  • 季節の虫の声や鳥の鳴き声、自然の情緒が心をなごませてくれる

よもぎ蒸し

現在サウナが「整う」ということで、国民的な支持を集めていますが、個人的にオススメしたいのは「よもぎ蒸し」です。心身のリセットにはもってこいかもしれません。

身体の温めは血流を良くして代謝を高める効果があるため、とても大切なことです。中でもよもぎ蒸しはサウナのように無理に温めたり、発汗しないため、苦しさが軽減され、リラックスをしながら持続できる温活なのです。身体の負担が少ないため、妊婦さんでも利用できるのはいいですよね。

経口摂取よりも約42倍吸収率が高いといわれる粘膜(膣、肛門)から全身によもぎの蒸気を浴びることで、身体の芯を温め、発汗するため、尋常ではない代謝アップが期待できるでしょう。

もちろん体内に溜まった老廃物、毒素の排出を促したり、内臓器官、消化器系の働きを促進する効果も抜群です。

よもぎ蒸し

  • 身体の芯を温め、血流を改善して代謝を高めるため、リフレッシュ効果が抜群
  • リラックスしながら入浴でき、心身のリセットが期待できる

新しいことを始める

年を重ねると「新しいことを始めるのにとても臆病になる、勇気がいる」という人がいます。でもこの考え方はちょっともったいないですね……。

なぜなら人間の知性や感性は、年齢など関係なく、気持ちさえあればどのようなことも実現する可能性は大だから。

たとえば50歳を迎えたある女性が、急に水彩画の面白さに目覚めて次々と絵を描き始めたとしましょう。それが人から評価される、されないは別にして、水彩画を描きあげる楽しさで人生が楽しくなったら、どれほど素敵なことでしょうか……。

新たに何かを始めることは性別、年齢まったく関係ないといっていいでしょう。もしかしたら、これまで気がつかなかった自分自身の可能性を発見する「自分再発見」になるかもしれませんね!

新しいことを始める

  • 人間の知性や感性は、年齢など関係なく、気持ちさえあればどのようなことも実現する可能性は大
  • 新たに何かを始めることは性別、年齢まったく関係ない
  • これまで気がつかなかった「自分再発見」になる可能性も

ルーティンを変えてみる

「毎日がつまらない……」、「どうせ何をやっても同じだよ」こんなふうに考えていたら、本当に空虚で味気ない生活になってしまいます。それよりずっと大切なのがこれまでと違うやり方を試してみること。

たとえば1週間の行動スケジュールを変えてみるのも面白いでしょう。月曜日は「朝早起きして会社に出勤する前にカフェに寄る」とか、木曜日は「散歩をしてから会社に行く」などのように自分なりに行動の変化をつけるのも面白いかもしれません。

これまでにない発見があったとか、モチベーションがあがった……というように、それが起点になって生活の幅が拡がることもありますよね。

ルーティンを変えてみる

  • ルーティンを変えることは自分の意識を変えることにもつながる
  • 1週間の行動スケジュールを少しずつ変えてみるのも面白いかも

ぶらぶら散歩する

散歩をするのも有効な手段です。ただしウォーキングのように有酸素運動とか、健康づくり目的とは違って明確な目的はありません。リセットのポイントは何も考えずブラブラ歩く、散歩をする感覚が一番いいのです。

ウォーキングやランニングのように目的を持って歩いたり、走る場合と違って、散歩はいわば「無防備状態」といってもいいでしょう。しかしそのような脱力した状態、時間や周囲を気にせず自分のペースで歩くのがリセットにはピッタリなのです。

ぶらぶら散歩する

  • 何も考えないでブラブラ歩く、散歩をする
  • 脱力状態、周囲を気にせず、自分のペースで想いのままに歩く

まとめ

いかがだったでしょうか? リセットの方法は人によって対処法がまるで違いますし、もちろんこれ以外にもふさわしい方法があるでしょう。

一つだけ言えることがあります。それは物事が順調に進んでいるときほどチェックが必要だし、リセットの必要性も高いということです。

たまには心身の両面から、自分の状態をしっかり見つめる気持ちのゆとりも必要かもしれないですよね。

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