最近リラクゼーションという言葉をよく耳にします。「オンオフの切り替えが大切」だとか、「ストレスを軽減しないといけない」などとよく言われますよね。
しかしリラクゼーションといっても「何をしていいのかわからない」、「リラックスがどんな効果があるのかわからない」という人も少なくないでしょう……。
それじゃいっそのことリラクぜーションを趣味にしたらどうでしょうか!?
リラクゼーションを趣味にすれば、それだけで日々の充実感が飛躍的にアップするかもしれません! あなたも魅惑のリラクゼーション趣味の世界に入り浸ってみませんか?
はじめに
まずはネット上でリラクゼーションの定義について見てみましょう。
リラクゼーションとは
交感神経の興奮が抑えられ、副交感神経の働きが優位になっている状態になること。緊張が解かれている状態。(wikipediaより)
ちょっと難しい理屈かもしれませんが、要は自律神経のバランスが大きく関係していて、どうやら「副交感神経」とやらがリラックス状態に該当することがお分かりになるのではないでしょうか。それではリラクゼーションの価値について見ていきましょう!
リラクゼーションの大切さ
「現代は空前のストレス社会」とよく言われます。それはなぜなのでしょう?
一言でいうと心身に負担がかかりすぎてしまい、それを適切に解消する手段が少ないからなのです。
何よりここ数年で社会全体のデジタル化が急速に進み、よりシンプルで便利な暮らしヘと急展開しました。しかし便利になったぶん、時間に追われるようになり、分刻みでスケジュールをこなすことも珍しくありません。
情報に振り舞わされない日がないほどの、あふれんばかりの情報過多時代。SNSの登場がそれに輪をかけて、対人関係の難しさと危うさを浮き彫りにします……。
また便利で快適なはずのスマホやデジタルツールがかえって足かせになり、ストレスを溜め込む要因になっていたりもしますよね……。
こんな時代だからこそ、リラクゼーションはかけがえのないものになるのです。
現代人は自律神経が乱れがち
仕事や活動、スポーツを徹底的に頑張るのはとてもいいことですよね。
しかし、それに対する休息や心身のケアが残念ながら充分ではないことがほとんどです。つまりは片手落ちになりやすいのが現実でしょう。
車だったら走るだけでなく、ガソリンの補給も必要だし、定期的なメンテナンスも必要不可欠ですよね。それは車だけに限ったことではありません。人間もまったく同じです。
いや人間のほうが比べものにならないくらいデリケートで敏感なのは間違いないでしょう。
人間の行動を促すのは自律神経です。自律神経は「交感神経」と「副交感神経」の2つに分けられ、それぞれがまったく逆の役割を果たしています。
「交感神経」の働きは車にたとえるとアクセルのようなものです。そして「副交感神経」はブレーキといえるでしょう。多忙でストレスを溜めやすい現代人の多くは交感神経に比重が偏り、副交感神経が疎かになりがちなのです。
リラクゼーションとは、「心身の緊張や不安から解放されること」であり、「リラックスできる状態をもつこと」と言われます。
それも無理強いではなく、「自分にとって心地いい」、「癒やされる」、「心から楽しいと思える」、「好き」のように無条件で物事にのめり込めることが高い効果を発揮します。
交感神経と副交感神経の関係
リラクゼーションは休憩ではない
勘違いされやすいのは、リラクゼーションは決して休息をとることではないということです。
休みをとることが、かえって疲労を蓄積させることだってあります。休み=リラクゼーションとはなり得ないのですよね。
心身の緊張を緩めた結果どうなったのか、そのことのほうがずっと大切なはずです。
むしろ「自分らしくある時間」、「エネルギーを蓄える時間」、「自己肯定感を高める時間」、「自分を認める時間」こそ、リラクゼーションとしてふさわしいといえるでしょう。
「仕事をしてると楽しくて仕方ない!」、「仕事が自分の価値をあげているように思う」という人も少なからずいます。やり甲斐のある仕事やそれに費やす時間が自分にとって最高の薬だという人もいますね。
要は休息をとる、とらない云々ではなく、心身ともに充実した時間、満足できる時間を過ごせるかどうかが重要なのです。
リラクゼーションの趣味を始める意味
リラクゼーションが心身にいい影響があることは今や誰もが周知の事実。
自分にあったリラクゼーションは心身のストレスを緩めるだけでなく、自己肯定感を高め、自分らしさを取り戻す起点にもなるのです。
リラクゼーションの真髄
リラクゼーションの趣味は疲れた心や心身のストレスを緩めるだけでなく、好きで継続することで生活の質を自然と高めてくれるのです。
趣味とはいえ、気もちのゆとりを生み出し、自己肯定感を高められることから、生活全般に良い影響を与えるようになるのは間違いありません。
それでは趣味の性格ごとに特徴や効果を見ていきましょう!
心身を整える
自分と向き合う時間を持つのが、ヨガや瞑想などの大きな特徴です。
心身の緊張を緩ませること、呼吸を整え内面を見つめることは本来あるべき姿に立ち返るための第一歩といえるでしょう。
ヨガの基本と効果
心と身体を整えるゆったりとした動きのヨガをリラックスヨガと呼びます。
リラックスヨガを行うと身体の余分な力が抜け、心身の緊張感が自然とやわらぐようになります。
ヨガをすることは、「自分と向き合う」ことで心身の調和をはかる大切な時間といえるでしょう。
ヨガを行う上でのポイントが腹式呼吸をすることです。腹式呼吸で自律神経が整えば精神的にも落ちつき、リラックス状態になります。
瞑想が心に与える影響
最近ストレス解消や集中力を高めるために、瞑想を取り入れる人が増えてきました。
瞑想はストレスの要因になる負の要素や思考を排除するために行います。発想の断捨離を行うことで気もちをスッキリさせて切り替える方法ともいえるでしょう。
マインドフルネスな時間を持つことで、心と身体にいい作用をもたらすようになります。
POINT 心身を整える
- ヨガは自分と向き合うことで心身の調和を促す
- ヨガは腹式呼吸をすることで身体の余分な力が抜けて心身の緊張をやわらげる
- 瞑想や呼吸はいらない情報・発想を徹底的に断舎離して、心身をリフレッシュする
自然との対話・アウトドア
屋外の散策やハイキング、ウォーキングは風や空気を感じ、季節の情緒を味わう中でリラックスできる最上のものです。
プチ旅行
自分の気持ちや波長にピッタリ合う場所や景勝地を訪ねるのもいいですね。
たまには自分の心のアンテナに素直に目を向けることも必要です。
不思議なもので景色がきれいとか、雄大なスケールの山々が誰しも感動するかというと決してそうでもありません……。
フィーリングに合う場所というのは必ずあるものです。自分だけの気持に馴染む土地や場所、心が落ち着く町を探してみるのもいいかもしれませんね。
たとえば密閉空間や狭い室内などで作業を連日行っている人は、水平線が果てしなく広がるスケールの大きい景勝地を訪れるのもいいでしょう。
また気持ち、予算、スケジュールもライトな感覚で計画を立てやすいプチ旅行もオススメですね。
散歩
散歩はひたすらあてもなく、気の向くまま、足の向くまま歩いたり、道草をして休んだりするのが醍醐味といえるでしょう。
実はこのように緩く、目的もなくぶらぶら歩くという非日常的な感覚はとても大切な瞬間なのです。なぜなら通常は時間に追われることが多いですよね。
仕事などで時間に追われたり、人間関係のプレッシャーで神経をすり減らすことも少なくない昨今、何も考えないで自由に歩くことは最高の気分転換であり、リラクゼーションなのです。
ウォーキング
ウォーキングは散歩とちょっとだけニュアンスが違いますね。
それはダイエットや有酸素運動を目的として健康のために歩くからです。誰でも簡単に始められ、健康を維持する上で高い効果を発揮するため、それがモチベーションとなって生活にハリが出るという人は少なくありません。
心も身体もリラックスさせる幸せホルモンのセロトニンが脳内から分泌されるため、ストレスをやわらげたり、気持ちを切り替えたりするのにも最適といえるでしょう。
ウォーキングは単純な動作ですが、テンポよく行う有酸素運動として一定時間続けると次第に自律神経が整う効果もあります。
ハイキング
自然と戯れること、自然の魅力を肌で実感することこそハイキングの最大の魅力でしょう。
季節の情緒、空気感、風や穏やかな陽射し……。自然の温もりを満喫しながら野山や自然の小道を歩き続けることは日常生活では得られない癒やし体験であることは間違いありません。
太陽の光を浴び、登山やハイキングなどで軽く汗を流すことは、ウォーキングと同様にセロトニンの分泌を促します。
ウォーキング効果はもちろん、有酸素運動として生活習慣病や肥満などの予防や改善にとても効果的です。
POINT 自然との対話・アウトドア
- 自然のエネルギーを吸収でき、気持ちよく気分転換ができる
- 脳内から幸せホルモンのセロトニンを分泌する
- 有酸素運動として生活習慣病の予防など、健康効果が高い
感性・共感が深まるアートな趣味
アート関連の趣味は感性を磨き、共感力を高め、活動そのものがリラクゼーションとして高い効果があるといえるでしょう。
心に寄り添う音楽
うれしい時、悲しい時、つらい時など音楽で励まされたり、慰められたり、勇気を与えられる経験を誰もが一度は味わったことがあるでしょう……。
音楽には抑揚があり、リズムや調性、メロディがあリますよね。そして自分の気持ちや感性とピッタリ合う音楽が聴こえてくるときは得も言えぬ感動と興奮を覚えるものです。それはもはや理屈を超えた世界といえるかもしれません。
フィーリングや感性にピッタリ合う音楽を聴くと、その瞬間に心の中にさまざまなイメージが拡がり、気もちを鼓舞してくれたり、癒やしてくれますね。
音楽は時空を超えて心にエモーショナルな感動を届け、寄り添ってくれる唯一無二のリラクゼーションともいえるでしょう。
美術館・絵画鑑賞
たとえばアンリ・マティスの画集を見ていて、彼のシンプルな線と明快な色彩の虜になったとします。
後日、美術館を訪れてタッチや質感、息づかいなどを追体験することで理解が深まり、絵の面白さに目覚めたという経験はないでしょうか?
絵が描かれた時代背景、また人物の相関などを絡めると、絵を鑑賞する楽しみは何倍にも膨れあがるのは間違いありません。
「何故こういう絵を描いたのか…」「この絵を描いたときは辛い時期だったんだろうな」とか、ドラマのストーリーを追うように画家の人生に寄り添ったり、納得したり、感情移入しながら見ることができるでしょう。
実は一枚の絵に込められたメッセージは傑作ドラマのようなワクワク、ドキドキがふんだんに詰まっているのです。
スケッチ・水彩画が開く感性
絵を描く習慣が一度身につくと、描くことが楽しくなります。
特に屋外のスケッチはオススメです。自然と触れ合う中で心が癒やされつつ、描く作業によって閃きが生まれたり、健康効果が高いのもメリットですね。
旅行をしたときに宿泊地の窓から見える風景を描いたり、コメントも書き記して絵日記としてまとめるのもいいでしょう。晴れた田園風景を描いたり、海岸や山々を描くのも面白いですね。実際に鉛筆や筆を持つと、見ただけでは気がつかなかったさまざまな発見もあります。
水彩画の「にじみ」や「かすれ」の効果も味わい深く捨てがたいですよ……。描くたびに思わぬ色彩のグラデーションが現れたり、自分の気持ちが筆を伝って現れたり……。
最初は描くことだけに気をとられてしまうかもしれませんが、技法に慣れてくると表現の面白さ、水彩画の醸し出す奥深さ、自然界に存在する一貫した真実に触れる醍醐味にやめられなくなるかもしれませんね…。
感性も描くたびに磨かれ、深まることでしょう。
共感する力を高める読書
読書は書物の世界にすっぽり入り込むことで、ストレスの要因となる現実世界から離れることができます。
心を育む要素にあふれていて、人や物事に共感する力を向上させる効果があります。
特に小説や戯曲などは、ストーリー構成や舞台背景、登場人物の感情の動き、喜び、苦しみ、悲しみなどが文面からイメージとして浮かびあがってくる特徴がありますよね。
場面のようすを思い浮かべたり、主人公の心に感情移入することで共感する力が自然に養われたり、創造性や感性が磨かれたりするのです。
また自分が関心のある分野、(たとえば音楽、旅行、インテリア、ガーデニング、エッセイなど)も共感を呼び起こし、大いに創造性を膨らませます!
ただし本を選ぶ際は時事モノやニュース系などの、現実的な色あいが濃いものはできるだけ避けるようにしましょう。疲労回復よりも疲労を蓄積する要因になる可能性もあるので注意してください。
POINT 感動と共感が高まるアートな趣味
- 音楽は時間・空間を超える。心に刻まれた音やメロディが聴こえると、過去の印象的な情景が蘇る
- スケッチや描写をすると、描いたモチーフの風景や人、モノなどから隠れていた発見がある
- 小説はストーリーから登場人物の心の動きや場面構成などをイメージ的に読みとれるため、共感の心や創造性が芽ばえ、感性が磨かれるようになる
デジタルデトックスの重要性
デジタルデトックスとは、スマートフォンやパソコンなどから一定期間距離を置いて、疲れた心と身体を休める試みです。リラクゼーション的な取り組みのひとつとして今注目されています。
この取り組みでストレスが軽減できたり、本来必要とされるコミュニケーションが復活したり、自然とのつながりを回復することができるかもしれませんね……。
デジタルデトックスの方法
使わない時間のルールを決める
今や通勤時間はスマホで動画を見たり、SNSを確認したり、ゲームをするというパターンがあたりまえになっていますよね。
しかしスマホをたまたま家に置き忘れたときは本を読んだり、外の景色を眺めたりすると、とても新鮮だったりします……。
毎日とはいいません。週に1回、曜日を決めてスマホを開かない日を決めてもいいでしょう。また帰宅時は絶対にスマホを開かないというのもいいですね。
自宅でとりくむのは通勤時間に比べると誘惑が多く、実行がなかなか難しいのですが、やるとしたら休日の夜はいっさい見ないとか、睡眠前はスマホを閉じると決めたらいいでしょう。
スマホの使い方を限定する
たとえば電車の時間帯を調べるときや、天気のようすを調べたり、ホテルの予約をするときなどの必要に迫られたとき限定でアプリを起ち上げて使用する方法もあります。
必要なときのみスマホを使用することに限定すれば、かなり脳の疲労も軽減されるでしょう。
宿泊先でスマホ・PCを遠ざける
環境の変化、行動の変化に伴って使用を制限する方法もあります。
たとえば出張先や旅行で宿泊するときは絶対にスマホ、PCを開かないと決めるのもいいでしょう。
環境が変化するときはデジタルデトックスに最適な時間です。普段できないことに集中したり、休養をとるなどして気分転換やエネルギーを蓄える期間にしましょう!
交通ルートやダイヤ、天気、ホテルの宿泊やそれに関する情報は、あらかじめメモ帳に書き込むか、プリントして携帯するのがいいかもしれませんね……。
デジタルデトックスのメリット
デジタルデトックスのとり組みかたは工夫次第でどうにでもなるものです。それではデジタルデトックスにとり組むと、どのようなメリットが現れるのでしょうか。
時間が有効に活用できる
スマホの閲覧やゲーム、SNSのやりとりは、注意しないとあっという間に時間が奪われてしまいますよね……。
スマホやPCに関わる時間を限定すると、本来自分がやりたかったことが見えてきたり、気持ちにゆとりが出てくるようになります。そのことから時間が有効に使えるようになってくるのです。
一度スマホ・PCを触らない時間を決めてしまいさえすれば、これまで考えたこともなかったことへ挑戦する意欲が湧いてきたり、今まで気づかなかった発見もあるでしょう。
脳疲労・心身の疲労を軽減できる
スマホやPCは使っている間はあまり気づかないかもしれませんが、相当に脳疲労や眼精疲労を引き起こすものです。
一定期間距離を置くことで心身をリセットする効果は高く、ストレス軽減のきっかけにもなるでしょう。
リラクゼーション趣味の効果
五感が満足し、 感性を育む
人間の感覚には五感(視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚)が備わっていると言われます。
五感は経験や刺激などを通じて発達し、深化します。人間の心の成長には欠かせない感覚ですよね。
特にリラクゼーションの趣味は五感のいずれか、または複合的に高いレベルでカバーするものといえるでしょう。それはさまざまな体験を通して感性を育み、心を安定させることになるのです。
感性を育むリラクゼーション趣味
気分が安定する趣味こそ効果大
リラクゼーションといっても気分が安定しないことにはそれをやる意味は薄れてきます。
まずは「自分にあっているのか」、「気もちがいいのか」、「ずっと続けていきたいのか」など、自分が本当にやりたいことを見極めながら取り組むことが大切でしょう。
そのためにもいろいろとチャレンジしながら、自分にあったリラクゼーション方法を見つけるのはいい方法かもしれませんね。
まとめ
本当にリラクゼーションの趣味といえるものは、決してその場限りのものではなく、自己肯定感を高めたり、充実した時間を過ごせるということが分かっていただけたのではないでしょうか?
それではここでリラクゼーション趣味についてのまとめです。
リラクゼーション趣味とは
- 心身の緊張を緩め、リラックスするだけでなく、自己肯定感を高めたり、自分らしくあるもの
- ヨガや瞑想は腹式呼吸で心身を緩め、調和を促す
- アウトドアの活動は脳から幸せホルモンセロトニンを分泌し、健康にも効果的
- アート系の趣味は創造性や感性を磨き、共感力も高める
- デジタルデトックスを有効活用すれば心身の健康につながる
- 五感が満たされると、心身の安定につながり、自己肯定感が高まる
.